↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界焼肉  作者: 天坂 透真


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
43/48

【第43話】「探偵気質、眠れぬ夜」

今回はあーちゃん視点でお届けします。

記憶の欠落と不思議な日常、そして家族やポムの変化に敏感な彼女が、ついに探偵魂(?)を燃やす瞬間。

普段のおちゃめなあーちゃんとは少し違う一面をお楽しみください。

店が終わり、静かな夜。

布団に潜り込んだものの、私はなかなか寝付けなかった。


――そう、私はあーちゃん。

でも、私には「ここ最近の記憶」しかない。


不思議なことに、手は自然に動く。

料理も接客も、犬のカットまで。

まるで、何かに導かれているみたいに「やること」が勝手にわかる。

その感覚に違和感を覚えつつも、誰にも言えなかった。

……もし言ったら、何かが壊れてしまう気がして。


けれど、最近の変化は否応なく私の目に映る。


⸻


◆ 家族の変化


ルミ。

あの子はナオさんや風雷と一緒にヨルゼンに行ってから、何かを抱えている。

えーさんに教えを受け、ナオさんは姿を消し、風雷は以前よりずっと逞しくなった。

――まるで、時が早送りされるように成長している。


お母さん。

温泉から帰ってきてから、ポムとの距離が一気に縮まった。

犬嫌いだったのに、今では自然に干し肉を差し出すほど。

その表情も、どこか柔らかくなったように見える。


そして、ポム。

あの犬はただの犬じゃない。

空気を読むのは尋常じゃないし、怪我をしたと思ったら、お母さんがヒールで治してしまった。

以前は腕を精一杯伸ばして干し肉をあげていたのに、今では普通に受け取る。

まるで、家族としての位置を当然のように得ている。


――いや、それだけじゃない。

ポムは「ただの犬」に見えない。

心の奥底が、そう告げている。


⸻


◆ 探偵気質の芽生え


考え出すと止まらない。

それが私の悪い癖であり、性分でもある。


「ルミも何か抱えている」

「ポムもただの犬じゃない」

「お母さんも雰囲気が変わった」


全部を並べてみたら――もう探りたくて仕方がなくなった。

心の中で、カチリと音がした。


そう、探偵あーちゃんの出番。

「明日から、秘密を探るわよ……!」


ワクワクしすぎて眠れないと思ったのに、気づけば深い眠りに落ちていた。

翌朝、いつものように。

「お姉ちゃん、早く起きなさい!」

ルミに揺り起こされ、ポムの尻尾がぱたぱたと布団を叩く音で目を覚ます。


――変わらない朝。

けれど私の胸の奥には、新しい決意の火が宿っていた。


第43話「探偵気質、眠れぬ夜」お読みいただきありがとうございました。

あーちゃん視点で語られる“違和感”と“家族の変化”。

彼女の探偵気質が物語にどんな彩りを加えるのか、私自身も楽しみにしています。


次回から、あーちゃんの「秘密探し」が始まります。

ポムの正体にどれだけ近づけるのか――ぜひ見守ってください!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。