↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここから  作者: きさら
PR
19/39

第19話 ふたりで見つけた景色

11月3日。


今日は繋と少し遠くまでドライブデート!


今回のお目当ては、繋おすすめのちゃんぽん屋さんだった。


なんでも、普通のちゃんぽんとは一味違うらしい。


しかも繋いわく……。


「本店以外は美味しくない!」


……えぇ!?(笑)


そんなに違うものなの?


同じお店なのに?


そこまで言われたらどんな味なのか気になるじゃん!


ラーメンが大好きな私としては、豚骨ベースのちゃんぽんと聞いただけでも期待が膨らんでしまう。


楽しみだなぁ♡


しばらく車を走らせて目的のお店に到着。


さっそくちゃんぽんを注文した。


そして運ばれてきた料理を見て……。


……えっ!?


ちょっと待って!


なにこのボリューム!!


目の前に現れたちゃんぽんは想像していたものよりずっと大きかった。


たっぷりの野菜が山のように盛られていて、なかなか麺が見えない。


これ…食べきれる?(笑)


なぁんて思って繋の注文を見てさらにびっくり(笑)


……え?


カツ丼!?


マジか!


ちゃんぽんだけでもこんなに量があるのにさらにカツ丼まで頼んでるの!?


どんだけ食べるのよ!(笑)


でもそんな繋を見ているのもなんだか楽しい。


さてさて!肝心のちゃんぽんのお味はというと……


うーん!


……美味しい!!


豚骨ベースのスープは普段食べているちゃんぽんよりもずっと濃厚でこってりしている。


でも不思議と重たすぎない。


しっかりとした旨味があるのにくどさを感じない絶妙な味だった。


……あぁ、好き♡


ラーメン好きな私にはたまらない!


普通のちゃんぽんとは確かに一味違う。


繋がわざわざ本店まで連れてきてくれた理由もなんとなく分かった気がした。


……まぁ、本店以外が本当に美味しくないのかは分からないけどね。(笑)


でもこうして繋の好きな味を私も知ることができた。


それがなんだか嬉しかった。


ごちそうさまでした♡


お腹を満たしたあとは次の目的地へ。


今度は私が気に入るであろう場所に連れていってくれるらしい。


どこだろう?


私、神社仏閣や昔ながらの建築物を眺めるのが好きなんだよね。


立派な柱や屋根の形。


細かく施された装飾。


長い年月を経ても変わらずそこに建っている建物を見るとなんだかワクワクしてしまう。


繋はそんな私の好みを知っていて歴史ある大きな神社へ連れてきてくれたのだ。


……嬉しいなぁ。


自分の好きなものを覚えていてくれるってやっぱり嬉しい。


そして到着してみると……。


わぁ……!


立派!!


鮮やかな色彩の建物が目に飛び込んできた。


周囲の自然に囲まれながらもひときわ存在感を放つその姿。


思わず見入ってしまった。


こういう建物本当にわくわくして好きなんだよねぇ。


そしてちょうどこの時期は菊花展が開催されていた。


色とりどりの菊の花や、菊の盆栽が綺麗に並べられていて、境内はいつもとは少し違う華やかな雰囲気に包まれていた。


……綺麗!


菊ってこんなにいろんな形や色があるんだ。


一つひとつ丁寧に育てられた花を眺めながら秋らしい景色を楽しんだ。


もともとは建築物を見に来たはずだったけど思いがけず綺麗な花まで見ることができた。


なんだか得した気分〜!


繋の好きなちゃんぽんを食べて、今度は私の好きな建築物を見て。


お互いの好きなものを一緒に楽しめるっていいなぁ。


そんなことを思いながら神社での時間を過ごした。


そして夜。


今日のデートはまだまだ終わらない。


次に向かったのは自然の中で光のアートを楽しめる場所だった。


日が暮れた森の中。


そこには昼間とはまったく違う幻想的な世界が広がっていた。


暗闇の中に浮かび上がる光。


木々や岩肌を彩る鮮やかな色。


自然そのものが作品になったかのような不思議な空間。


……わぁ。


すごい……!


昼間見ている景色とはまるで違う。


光に照らされた森はどこか別の世界に迷い込んでしまったようだった。


こういうの好きだなぁ。


繋と一緒に幻想的な景色を眺めながら夜の散策を楽しんでいた。


……ところが。


ここで思いがけない出来事が起こった。


「あれ、弟じゃない?」


……え?


繋が突然そんなことを言い出した。


どうやら近くに弟さんによく似た人がいたらしい。


「えぇ? 他人の空似じゃない?」


住んでる所も離れてるし、こんなところで偶然会うなんてことある?


しかもわざわざ出掛けてきた先で。


さすがに人違いでしょ?


……なんて思っていたのだけれど。


繋は気になったらしく弟さんにLINEを送って確認することにした。


すると……。


「やっぱり弟だったわ」


……えっ!?


本当に??


こんな偶然ある!?


しかもまさかの弟夫婦(笑)


いやいやいや!


こんなところで会うなんて聞いてませんけど?(笑)


せっかくだからと実際に顔を合わせて少しだけお話しすることになった。


……うん。


普通に気まずい!(笑)


別に何かあったわけじゃないし、1回は会ったこともある。


しかし、私は極度の人見知りなのだ。


あまりにも突然だったから心の準備が出来てなくてなんだか妙に気まずかった。


お互いに少し言葉を交わして早々に解散。


……ふぅ。よく頑張った、私!


まさか幻想的な光の世界でこんな現実的なハプニングが待っているとは(笑)


それにしても繋。


よく弟さんだって気づいたね。


流石お兄ちゃん!


私は完全に人違いだと思ってたよ。(笑)


こうして盛りだくさんの一日が終わった。


繋おすすめのちゃんぽんは想像以上のボリュームと美味しさだった。


……カツ丼まで頼んだ繋にはびっくりしたけど。(笑)


お腹いっぱいになった後は私の大好きな建築物を眺めることができた。


偶然開催されていた菊花展もとても綺麗だった。


そして夜には、光に包まれた幻想的な森を歩いた。


……まさか弟夫婦に会うとは思わなかったけどね!(笑)


本当に楽しかった。


繋が好きなものを私も楽しんで。


私が好きなものを繋も一緒に楽しんでくれる。


どちらか一人のためだけじゃなくて、二人で同じ時間を楽しめることが嬉しかった。


それにこうして出掛けるたびに新しい発見がある。


初めて食べる味。


初めて見る景色。


そして思いがけない出来事。


一人だったらきっと知らなかったものも繋と一緒だから出会えたのかもしれない。


これからも一緒にいろんなところへ行きたいな。


美味しいものを食べて綺麗な景色を眺めて。


時には予想外のハプニングに笑いながら。


そんな思い出をこれからも二人で増やしていけたらいい。


……でも。


次にどこかへ出掛けるときはもう少し心の準備ができるような偶然にしてほしいなぁ。


弟夫婦との突然の遭遇はさすがにびっくりしたんだから!(笑)


――第19話 ふたりで見つけた景色 終

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。