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狂った針は戻らない  作者: 暦海


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太陽のような笑顔で

「…………」



 しばし、無言で手紙を握り締める。もう幾度も目にした、なんとも愛嬌溢れる丸文字で綴られた友希哉ゆきやの手紙を。……だけど、どうしてだろう。こんなに近くにあるのに、いつの間にか文字が霞んでいって――



「……随分と、久しぶりだったんだ。友希哉ゆきやが、笑顔を見せてくれたのは」

「…………へっ?」


 すると、ふと届いた声に顔をハッと上げる僕。……しまった、こんな情けない顔を……だけど、霞んだ視界でもはっきり分かるほど、お二人の表情は柔らかな暖かさに満ちていて。



「……僕らも詳しいことは知らないんだけど、友希哉は昔、恋愛事で辛い思いをしたみたいでね。それ以降、あの子が笑ったところを見たことがなかった。


 だけど、二年前のある日……久しぶりに、あの子の笑顔を見た。僕らがずっと、ずっと見たくて仕方のなかった……いつかまた見れると待ち焦がれていた、あの太陽のような笑顔で言ったんだ。好きな人ができた、とね」

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