表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
狂った針は戻らない  作者: 暦海


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

162/242

成海と唯月

『――ほら、早く来いよ唯月いつき!』

『……ま、待ってよ成海なるみくん』



 五年前の、夏の日のこと。

 小学校からの帰り道、駆け足のまま後方へと呼び掛ける。手を膝に突きこちらをみつめる、柔らかな顔立ちの美少年へと。

 彼は、杉崎すぎさき唯月――前年からのクラスメイトで、俺にもって唯一無二の友人だ。……全く、しょうがないなぁ唯月は。


『ほら、唯月』

『……あ、ありがとう成海くん』

『……お、おう』


 そう、駆け寄り告げる。すると、そっと手を出し掴む唯月。さっと差し出した、俺の右手を。


 ……この時は、まだ知らなかった。その時の彼の笑顔に、その手の温もりに、どうしてこんなにも心臓むねが脈打つのか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ