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新たな宝物のありか
「竜の頸の五色の玉、そろそろ真面目に探そうかー」
「はぁい」
ずっと橘殿とお館様とバカをやって過ごしたいのが本音だが、お館様が天下を取るには自分たちが頑張らなければならない。
何事もいつか終わりが来るもの。
終わりが一歩近づく代わりに、お館様の悲願は叶う。
「じゃあ始めるよ」
「うん」
双子は神に祈りを捧げる。
やがて自我が薄れて、溶けてしまうような感覚に陥る。
その先で、竜の頸の五色の玉を見た。
どこにあるのか、双子は知った。
「…はっ」
「忘れないうちに走り書きでいいから書こう!」
双子はいらない紙に走り書きをする。
そして橘のところへ行った。
「ねーねー橘殿ー」
「助けてー」
「何だ藪から棒に」
「竜の頸の五色の玉のある場所わかったのー」
「でもここがどこかわからないのー」
双子の言葉にぎょっとしつつ、橘は双子が書いた走り書きの地図を見る。
双子にはさっぱりだったが、旅芸人をしていた橘はピンときた。
「ここは神在國だな」
「ふむ?」
「ふむ?」
「お屋敷からは遠くにあるから、今回は俺が取ってこよう。双子はこれを見つけたとお館様に報告するように」
「はーい」
橘の背中を見送って、また別れの日が近づいたと寂しくなる双子だった。




