ノワール第5師団の本部
前回までのあらすじ
タローたちは、森を抜けるため穴堀りポット(モグラくん)に乗り込み地下を掘りながら移動することにした。自動操縦にして、みんなは思い思いの趣味に耽っていたがガコンッ!と音がして操縦室に向かうとそこには地下都市が広がっていたのだった。
(ライーナ)では、お前たちは宇宙船に乗ってこの星に来たという事か。実に、興味深いな。
この星の外には色々いるとは、おとぎ話の一種かと思っていたが...。
(マサル)ライーナさんの話によると地上世界は機械生命体に支配されているという事ですか、その機械生命体とは何処から現れた種族何ですか?後、人族と友好的な機械生命体は居ないのですか?
(ライーナ)機械生命体は、確か2万年前の大洪水から居たらしく機械生命体たちは、我々こそが人族を創造した神と言っているが実のところは分からないままなんだ。
だとしたらなぜ、人族を敵視するのだろうか。見た目自体は変わらないのにな...。
(マサル)俺たちの歴史では、2万年前に人類は大洪水に会いこの星(地球)から脱出し地球に残されたものは滅んだと言う事になっています。その後の事は、まだ習っていませんが昔、興味本位で独自に調べも
あまり情報は出てこずでした。ただ、機械生命体については何か所か表記された文献があり元々は古代地球人たちの言い方はあれですが奴隷の様な立ち位置だったようです。そして、彼らも大洪水に飲み込まれたと。
(ライーナ)なるほど、奴隷か。というと、自分を置いて行った神にも匹敵する存在に見捨てられた存在が
機械生命体の祖先という事だな。そう考えると、かわいそうだな。だが、私は機械生命体の事は嫌いだ。
(マサル)何があったんですか、復讐みたいなものですか?
(ライーナ)まあ、そういう心が原動力でもあるな。
(マサル)その含みのある言い方だと...。
(ライーナ)それは言えない、まだ...。おっと、ノワール第5師団の本部にたどり着いたぞ。入ってくれ。
ライーナが席に座ると、タローたちも好きな席に座った。
(タロー)わぁ~、アンティークの家具が一杯だぁ~。
タローたちは目をキラキラさせた。
(ワトソン)見たことない形の物ばかりであきませんわね。
(フェイ)これどう使う機械だべ?フムフム、黒く熱い液体を出すもののようだべ。
(マサル)技術力だけであれば、俺たちが住む世界とはあまり変わらないようだな。
デジタル新聞のような情報系を扱った物とかはないのですか?ライーナさん。
(ライーナ)そういうのは無いな、あったとしても機械生命体たちに電波を傍受されると襲われる可能性もあるからな。奴らは、自分の事しか考えていないと思う。
(マサル)でも、俺たちが見た機械生命体の都市はあまり人族とは変わらず生活していましたよ。
(ライーナ)機械生命体たちの都市を見たのか!?どうやってだ!
(マサル)それはライーナさんの話しを聞いてからでもいいですか?
(ライーナ)ふ~ん、なるほどな。私の心臓の心拍数でも見たのかい?
(マサル)いえ、ただ格闘系が得意なものなのでそういう息使いや目、汗の量で相手の思考を読むだけですかね。ライーナさん、貴方は正直者だと思います。だから、仲間たちから尊敬の念を抱かれると思います。
(ライーナ)ハハハッ!そうだな、私はバカ正直だ。一本取られたってところだな!
で、キミたちの何を目的にこの星に来たんだ?
(マサル)調査ですよ、古代地球はどうなっているのかって事の。(嘘はついていない)
(ライーナ)調査だって?子供4人でか?
(マサル)俺たちはまだ子供だが、宇宙では子供でチームを組んであらゆる星を調査するのは当たり前の事だ。
(ライーナ)...。嘘は付いていない...。嘘を付けばオーラの色が黒くなるからな...。
そうか!この話は今のところ保留にしておくとする。皆も悪かった、収めていいぞ!
ライーナがそういうと、空間から人が現れた。
(ダン副官たち)ライーナ様、お疲れでしたら私たちが彼らの面倒を次は見ましょう。
(ライーナ)そうしてくれ、後、マサルたちだったかな?びっくりはしないんだな、空間から人が現れても。
(マサル)殺気が駄々洩れだからな、見えなくても分かる。
(タロー)あれ!?僕は分からなかったけど!
(マサル)お前なぁ~、はぁ...。
(ライーナ)ハハハッ、マサルとタローは仲が良いんだな!
(マサル)腐れ縁だからな、後フェイもワトソンも同じ仲間だ。
(フェイ)そうだべ、仲間だべ。
(ワトソン)私はマサルさんのお供をしただけで付いてきただけですね。
(ライーナ)そういえば、ワトソンは女の子なのか?でも、名前は男っぽいぞ?
(ワトソン)私は男の娘です~❤新人類ですぅ。
(マサル)見た目は女の子だが、立派な男だ。気にしたら負けだ。
(ワトソン)私、女の子ぉ...。うぅ...。
(マサル)あ~もう、俺が悪かったよ!って、はぁ...。
(ライーナ)世界は広いな、宇宙では当たり前の事なのか同性愛は?
(タロー)はい!そうです!僕もマサルくんが好きです!ちゅ、ちゅ。
(フェイ)比率だと、同性愛が圧倒的に多いべ。
(マサル)おい、タロー。きもいぞ俺は女が好きなんだ!
そして4人はいつものようにじゃれ合う。
(ライーナ)ハハハッ!ほぉ~らぁ、やっぱり子供じゃないか!
(ダン副官たち)そうですね...、ただの子供です。
(ライーナ)今日は、ここの二階にある個室で寝るといい。では、私はこれで。
ライーナは席を外した。
(マサル)さて、俺たちも疲れた所だし食事でもするか!あ、でも食事はポットの中だから...。
(ワトソン)ここは携帯食で我慢するしかないようですわね。
(タロー)あの何も味がしないゼリーみたいなあれか?あれは、お腹を満たすだけだからな...。
(フェイ)ゼリー...だべか...。
(ダン副官)おう、お前たちお腹がすいているなら1階にある師団食でも食べるか?
味は美味しいと評判だぞ~。どうだ?
(マサル)よろしいのですか?
(ダン副官)ライーナ様からもお許しが出ているから、大丈夫だ。では、付いてこい。
(マサル)行くか、みんな!
(タロー、フェイ、ワトソン)お~!楽しみ~!
そして、4人は食卓に向かった。
ダン副官は、子供に対しては本当はとても優しい人なのですよ~。