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真実  作者: 南波航助
5/7

5:調査

俺は、浅野と別々に調べることにした。

「どうしっかなぁ・・・・・・」

犯人は如月裕也。そう俺は考えていた。証拠が無い。どうするべきか。

 俺は赤いワゴン車の中で考え込んでいた。

「こういうときは、田辺さんに聞いてみるか!」

俺は電話を手にした。



「もしもし、田辺さん。ちょっと相談があって」

「え、僕に?ちょっと待ってね。今・・・・・・よし、サードステージクリアだ!」

どうやらゲームに熱中しているようだ。

「で、何?」

「あの〜、大体の犯人の目星はつきました。殺し方も、一応分かりました」

「すごいじゃん!」

田辺は驚いているようだった。本当にここまで調べるとは考えていなかったのだろう。

「それで〜証拠が無くてですね。何か、良い方法ありませんかねぇ?」

「そうだなぁ〜・・・・・・僕が昔調べた事件じゃぁ、複雑な仕組みの殺し方なら、その道具の出所を調べてみたら意外と犯人が分かったよ」

「あぁ〜・・・・・・なるほど。氷の出所かぁ」

「氷?何それ?」

「良いんで良いんです。ありがとうございました」



 俺は電話を切った。

たまには良いことも言うものだ。ありがたい。

「氷の出所を調べてみるかぁ」

俺は早速当時の生徒、特に如月裕也の周りのことを調べた。

すると、偶然にも一つの情報を見つけることが出来た。如月裕也の父、如月真之介は氷製造会社と政治がらみで手を組んでいたらしい。もしかすると、氷の型を作らせたのかもしれない。

俺はその氷会社、「アイスマン」の社長に会いに行くことにした。



「十年前のことなんですがぁ」

「はい、何でしょう」

刑事だと自分が伝えると、アイスマンの社長は快く話を聞いてくれた。

「如月真之介さんはご存じですよね」

「もちらんですよ。今じゃ総理大臣ですからね」

「特注の氷を作って欲しいなんて、言われませんでした」

「ぁぁ〜、言われました言われました。よく知ってますね」

予想的中だ。その形さえ分かれば俺の推理が証明されるかもしれない。

「型とか、ありますかね?」

「探せば多分あると思いますよ」

「見させて下さい」

「良いですよ」

社長は三十分ほど調べてくると言い、この場をあとにした。自分がなにかをやってしまったのではないかと、おそれているようだ。

俺はその間、本を読んでいた。「密室、旅館殺人ミステリー」こういうもが、大好きだ。



「これですこれです」

社長が戻ってくると、大きな型を持ってきてくれた。予想以上に大きい。

「あの、これ作って貰えますか?」

「あぁ〜明日になっちゃうかもしれないんですけど・・・・・・」

「良いですよ」

俺は笑顔を浮かべ、明日を待つことにした。



 電話番号を伝え、アイスマンを後にした。携帯を開いても、浅野からの連絡はなかった。

勝手な行動をして、本当に大丈夫だろうか。心配にもなったが、自分にはやることがある。

そして、彼女にもやることがある。

 明日が正念場だ。浅野からの連絡も、明日には来るだろう。

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