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真実  作者: 南波航助
3/7

3:対面・解明

「刑事さん、そんな昔のこと覚えてるわけ無いでしょう」

「そ、そうですかぁ?わ、分かりました」

俺と浅野は如月裕也に聞き込みをしていた。

さすがに天才というだけはある。言葉一つ一つに説得力があるのだ。

「あの〜、川野さんの話では多田先生を恨んでいたとか?」

「あぁ〜、でも刑事さん。そんなんで人一人殺せますか?第一子供が教師の首をナイフでなんてばからしい。ハハハッ!」

確かにそうである。子供が大人を刺し殺すなんて、ありえないかもしれない。

「そうですかぁ。分かりました、調べ直しますね」

「もしかして、僕が犯人だとか?ハハハハハッ」

「あ、ハが二個増えた」

浅野がぼそっと言った。

「馬鹿やろう!」

どうでもいいところで食いつくところがこいつの悪いところだ。

「如月さん、あのぉ〜あなたはどう思いますかね?」

「この事件ですか?」

「はい」

「まぁ、殺人ですよね。犯人の痕跡がないなら、仕組まれた犯罪じゃないですか?」

「ほほう、ありがとうございました」

俺らは科学の臭いが漂う部屋を後にした。

仕組まれた犯罪?だとしたらどんな方法があるのか。俺はふと事件の様子を考えた。被害者の多田は喉を仰向けの状態で刺された。普通、そんな刺され方するだろうか・・・・・・。

「おい浅野、部屋の写真を見せてくれ」

「え、私のですか?」

「違う!職員室のだ!」

「は、はい」

どこまであほなんだか。

「これです」

「ん〜異常なところは・・・・・・あった!」

俺は写真の床と天井を指さした。黒っぽくなっている。しめっているようだ。あせって記録を確かめてみる。

「天井と床に水の後・・・・・・これは、どういうことだ。ろくに調べもしないで・・・・・・これは殺人と関係があるかもしれんぞ!」

「へぇ〜で?」

「だから・・・・・・分かったぞ!」

「え、嘘だぁ〜」

全く信じない浅田を放っておきながら俺は話し始めた。

「首を刺されたんじゃない、首に、ナイフが落ちてきたんだ。多田は当時睡眠状態だったんだろう。つまり、仰向けになっているところに天井からナイフがストーンって!」

「あのしみは?」

「水・・・・・・氷だ!氷でナイフを固定したんだよ、やがて氷が溶け・・・・・・首に落ちた」

「そそ、それだぁ!春一さん、それですよ、犯人はその手を使ったんですよ」

俺は確信した。この事件の真実が分かってきたのだ。これは、仕組まれた殺人だ。後は情報を集め、犯人を突き止めるだけだ!

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