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第二十七話:開幕する?学園モノ

1話の長さは、大体1000~4000文字程度です。

この話の文字数:2542

視点:シエル


「…今、何て?」

シュヴァルツさんが校長先生に問う。

「何度でも言うよ!彼らを!うちの学校に(いざな)おうとしているんだよ!」

「生憎ですが、いくら(さん)()(こう)の進んだ教育でも、彼らに教える事は殆ど無いのではないでしょうか…?」

ヴァイスさんがそう言うが、一応学べることは結構あるとワタシは思う。学校に通うなんて経験をした事があるのはこの中ではワタシくらいだし。

「生徒としてじゃないよ。君達を教師として招きたいと言っているんだ!」

あ、そっち?

「教師…ですって?私が?」

モネも困惑している。でもワタシはモネなら適役だと思うな。

「そう!ダメかい?」

「ダメでは無いわ…。でも、私達に何かメリットが?」

「…何を求める?」

……試されているわけでは無さそうだ。

「そうね…。シエル様、何かあるかしら?」

ここは正直に…

「ワタシとしては、お金が欲しいかな。」

「だ、そうよ。」

「お金か。多めに用意しておくよ。他には、何か?」

「と、ちょっと待って下さい。ワタシは行けませんよ。まだやる事が山積みなので。」

むしろ、これから忙しくなりそうな所なのだ。

「えー?残念だなぁ。」

「同様に、シンとアキラも貸せません。」

「シエル様、わたくしはどうすればいいでしょうか?」

ミロが訊いてくる。ワタシ個人としては正直どちらでもいいが…

「ミロは行ってもらおうかな。生徒たちに教えられる事は結構あるでしょう。逆に、学ぶ事も多いと思う。いい経験になると思うんだよね。」

「学ぶ事とは、具体的には?」

「うーん、それは、そのうち分かる事かな。」

ミロは学ぶ事は好きなはずだ。学ぶことは、悪魔としての格を上げることにも繋がるから。

「それで君は、何を望む?」

「わたくしが望むもの…そんなの、「美味しい物」に決まっていますわ!」

当たり前、という風に即答するミロ。

「うん、ミロらしいや。」




そんなわけで、ミロとモネは、王立第三魔法学校のある都市「セントラル」へ行く事となった。二人とは暫くの別れとなる。

二人の事は、シンに出来るだけ監視して貰う事にしている。何かあったらシンの「木霊」で助け舟が出せるように。


さて、思いがけず戦力が二人減ってしまったが、ワタシ達は当初の目的通り動こう。

まずはギルドに掲示されている討伐依頼を、片っ端から確認する。…アキラが。

彼の持つ特殊スキル「天照」は、視界に入るものの情報を超高精度で入手できる効果を持つ。彼にしか見えない超高光度の光を発し、その反射から情報を読み取る…という原理らしい。読み取れる情報は多岐にわたり、人間や魔物ならレベル…どころか詳細な能力値(ステータス)まで分かってしまうという。ワタシの場合は攻撃力103、防御力325、最大魔力400…なんて、ワタシには基準が分からないので、それが高いのか低いのかよく分からないのだけど。

そんな便利能力を持つアキラは、5秒ほどで全ての討伐依頼の内容を確認し、+5秒ほどでその他の依頼も全て見終えてしまったようだ。おもむろに歩き出した彼は、4つの依頼書を手にして戻ってきた。

「怪しいのはこの辺だな。」

ワタシは彼が持ってきた4つの依頼書の内容を読み上げた。

「一つ目が、ゴブリン上位種発生の疑い、調査依頼。二つ目は、畑を荒らす猪のような魔物の討伐依頼。三つ目が、湖の環境調査。最後の四つ目が、森に現れたワイバーンの討伐依頼。」

「そう、この4つだ。」

「…魔王の手がかかっていそうなのは、か。」

「シンはどう思う?」

「うーんと、依頼の目標地をざっと見てみたけど、ゴブリンの上位種が居そうなのは確かかな。魔王が関与しているかは分からないけど。畑の方は、あの時の魔物に近い状態の魔物が畑を陣取っている。これはもう間違いないと思う。湖は…明らかに変な状態に見えるけど、これが魔王の関与かは分からないな。最後のワイバーン…数が多いね。これ、放っといたら町にも被害が出そうだよ。」

いつ見てもこの2人のコンビネーションは素晴らしい。この2人を仲間に加えた時の魔王(ワタシ)はまだ右も左も分からないような状態だったけど、我ながらナイスだと思う。

「…手分けして一個ずつ解決していくかな。ワタシはまずゴブリンの所を見に行く。シンは湖、アキラは猪の依頼をお願い。最後に合流してワイバーンを何とかする。」

「了解だぜボス。じゃ、行ってくる。」

アキラは足早に私達から離れていった。

ワタシ達も、それぞれのミッションをこなすため、それぞれの道を進んだ。




…ワタシの見に行った「ゴブリン上位種」の依頼は、ほんの数分で解決してしまった。

上位種が居たとはいえ、通常のゴブリンに毛が生えた程度の「ゴブリンナイト」が3体、通常のゴブリンが50体ほど、それだけだった。

誰も見ていないので、力も開放し放題。「ホーリーブレード・改」からのスキル「亜空切断」で一網打尽。ゴブリンなんて何体集めても烏合の衆だから、ここまでする必要も無かったと思う。この弱さでは、魔王の関与も無さそうだ。放置していたら更なる上位種が現れて大事(おおごと)になっていたかもしれないけど、その前に発見した依頼者が偉かったという事で。

ワイバーンの所に…行くのはまだ早いか。二人の様子を見に行こう。位置的に、アキラの方が近いかな。




というわけでアキラの向かった農場にワタシも到着したのだが…。

戦闘はもう終結していた。その猪の横腹の大きな凹みが、アキラが与えたダメージの大きさを物語っていた。

「あ、ボス。流石にこの場所で高火力の魔法攻撃をしたらヤバイと思ったから、物理で沈めてやったんだ。前にミロが戦ってた熊よりは手応えが無かったな。」

見た限り、ワンパンで倒したらしい。流石だ…。まぁアキラは、「天照」の効果で敵の弱点をも把握出来るから、そのせいもあると思うけど。

「ボスのとこも終わった感じか?ならシンの所へ行ってやろうぜ。もしかしたら苦戦してるかもしれないしな。」

「うん、ワタシもそう思っていた所だよ。じゃあ、行こうか。」




「どうして、君が…。」


「お願い…止めて…!!私は…!」


27/50話です。

deltaruneのch.3&4をプレイした後に書いた話がこの辺りです。

あまり影響は出てなさそう

今やch.5が発表されてしまいました。1ヶ月1話ペース??遅すぎ

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