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アビューズメントパーク  作者: 三重野 創


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18/18

ホーソン実験

《たいして報酬も渡せていないが、お前ならどこでも好待遇で雇ってくれるだろう》


「神籬さんはこのあたりの推理になると、とんと駄目です」

 ニカルは、北伊勢市のアミューズメントパークに来ている。


 サッカーゲームに興じていると、対面に挑戦者があらわれた。

ところが、ものの2~3分でニカルには敵わないと踏んだのか、自陣へドリブルを開始し、オウンゴールを連発して立ち去っていった。


「ゲーマーの風上にもおけませんね」

 幼少時、ニカルはゲーム機を買ってもらえなかったので、遅れてゲームにハマった。ファミコンを買ってもらえなかった子供が、凄腕プログラマーの道を辿るのと似ている。


「先輩、珍しいお客さんっスね」

 キョン子がヒロシに耳打ちする。

「別にいまどき珍しくないだろ。パチンコだって打ちに来る若い女子もいるぞ」

 そういうお前はどうなんだよと言わんばかりのヒロシである。


「それにさっきの見てましたか? バンダナ巻いたお兄さんをくっちゃめちゃにやっつけてましたよ」

 ここのところ、《めちゃくちゃ》が良い意味での強調表現に使われるので、悪い意味の強調表現に《くっちゃめちゃ》をプッシュしたい。


「くんのろじにしてたよな」

 そう聞こえるが、くの字としか言っていない。スネ夫の声で槍を突き上げたくなる掛け声だ。


(さっきから聞こえてますよ・・・)

 それでも集中力を絶やさないのは流石だ。


「でもさ、お前も家にいりゃ何不自由ない暮らしが待ってるってのに、奇特なやつだよな」

「先輩は分かって無いっスねえ。ホーソン実験によると、人がその組織に居たい動機は報酬もさることながら、人間関係が良好・居心地がいいことのほうが上回るんスよ」

『お金よりも大事だ』というと途端に説教くさくて嘘っぽくなってしまうが、その良好な関係がのちのち大きなマネーを動かすことになるとしたら、さてどうだろうか。


「それくらい俺でも分かるぜ。上手い話ってのは最初だけなんだよ。それで釣られて飛びつくと、身ぐるみ剥がされてしだ」


「え・・・?」

 店員の会話を聞いて振り返るニカル。


 目線を感じて持ち場に戻るヒロシとキョン子。


(神籬・・・さん?)











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