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クリスタ女学院入学

 クリスタ王国の領地「ニルヴァーナ」そこにクリスタ女学院が建っていた。


クリスタ女学院は各国の要人達が集まると言うことで特殊な地形の「ニルヴァーナ」が選ばれたのである。この都市はクリスタ王国の端に立地しているがそこにいくにはズーラ谷にある1本しか道が無かった。つまりもしニルヴァーナを攻めようとすると都市に駐屯している各国の精鋭と各国から挟み撃ちを喰らってしまうのであった。

ニルヴァーナはこの大陸の長い歴史で魔族に攻め落とされた事がない都市の一つだった。


~クリスタ女学院~

 シェリーは「ニルヴァーナ」の外れに構えているクリスタ女学院の前に到着していた。

クリスタ女学院は各国の姫をはじめとする要人達が通う男子禁制のいわば超お嬢様学校だった。真光石の純度が高いのか壁は白く輝いており、学院の中央には繊細な彫刻が彫られた大きな時計塔がそびえ建っていた。クリスタ女学院は広大な土地に各国の姫が学ぶ校舎、訓練所、レストラン、牧場、病院、各国の販売所、姫達が共同生活を行う屋敷が学院内にあった。

クリスタ女学院以外の「ニルヴァーナ」の町は各国の姫達のため物流が栄えクリスタ王国の中でも活気のある大きな都市になっていた。男子禁制のクリスタ女学院に通う姫の男の護衛は日頃ニルヴァーナに駐屯するのであった。


女学院の入り口に続く道にはピンクの桜のようなはなの咲く樹が続く並木道だった。

「これから私はここに通うのですね。私、他の方達と上手くやっていけるでしょうか、、。」

そうシェリーは不安を口にするのであった。

「大丈夫ですよシェリー様。いつものシェリー様なら他の姫様達とも上手く出来ますよ。」

「そうかしら、、、。」

「はい、それに私やトウカも一緒ですし。何があってもシェリー様の味方ですよ。」言ったのは1月前に魔法の影響で若返ったエリサであった。

「そうねエリサ、貴女のおかげで少し元気が出たわ。ありがとうね。」

「いいえ、もったいないお言葉ありがとうございます。」

「ところでおにっ、、トウカ様はどうしたのですか?」

「トウカは準備に手間取ってまして遅れてくるそうです。」

「そうなのですか、、。」

シェリーはションボリすると気持ちを建て直し

「エリサ、それじゃあ行きましょうか。」

そうしてシェリーはエリサと歩き出すのだった。



~教室内~

 シェリーが教室に入ると既に9人の少女が座っていた。そのうち4人は各国の紋章が入っているアクセサリーを付けていた。シェリーが教室に入るとアクセサリーを身に付けた少女達が立ち上がりシェリーに話しかけてきた。

「はじめまして、私はベルサル国第一王女カルラ・ベルサルです。貴女はクリスタ王国第一王女シェリー・クリスタ様でよろしいでしょうか?」

1番始めに話しかけてきたのは赤い髪をポニーテールにまとめた少女だった。少女は背が高くトウカより高いのがわかった。

「はい、私はクリスタ王国第一王女シェリー・クリスタです。カルラ・ベルサル様どうぞ宜しくお願いします。」

そう答えると続いて

「シェリー・クリスタ様初めまして~。私はマルガ国第一王女リーシャ・マルガです♪よろしくね~。」

少し間延びした声を出しているのは長い桜色の髪の柔らかそうな笑顔の少女だった。

「は・はじめました。すみません!噛みました、初めましてシェリー・クリスタ様。私はソレビア国第一王女のアンジュ・ソレビアといいます。」

いきなり噛んだ少女はシェリーと同じ位の身長の肩まで伸ばした水色の髪だった。

「……はじめ…まして。私はグレッド国第一王女エリカ・グレッドと言います…。宜しくお願いします…。」

顔を真っ赤にして今にも消えそうな声の少女は銀色の髪が神秘的な儚げな少女だった。

どの少女も種類の違う魅力を持っている美しく男なら見とれてしまうだろう。

「はじめまして皆さん私のことはシェリーと呼んでください。これから宜しくお願いしますね。」

「なら、私達も名前で呼んでほしい。良いだろうか。」

そうカルラがいうと

「解りました。カルラ様、リーシャ様、アンジュ様、エリカ様。」

そういうと姫達はお互いに微笑みあうのであった。


同じ教室に居るお互いの従者を紹介すると

「それじゃ~、シェリー様のもう一人の方はおくれてくるの~?」

リーシャは間延びをした声でそういった。

「ええ、もうそろそろくる頃だと思うけど、、。」

「ねえねえ、その方ってどんなかたですの?」

アンジュはぱっちりとした目を輝かせ聞いてきた

「……名前は何て言うの?」

小さな声でエリカが聞いてきた。

「トウカ・イザナですよ。」

「「「「えっ?」」」」


王女達が声をそろえったその時

ガラッ!!

教室の扉が空き其処には日本の振袖のような着物を着た絶世の美女が立っていた。美女は教室の前にたつとその可憐な唇から

「初めまして、私はトウカ・イザナと申します。シェリー様の護衛としてクリスタ女学院に入学をさせて頂きました。

こう言う場は始めてですがこれから宜しくお願いします。」

トウカが挨拶を終えると

シーーン。



「「「「「「きゃーーーっ!!!」」」」」」

一瞬の静寂の後、教室中から黄色い声があがったのだった。

「トウカ・イザナってあの!?」

「クリスタ最強の騎士って言われてる!?」

「なんて綺麗なんでしょう!」

「美姫トウカ!?」

「クリスタ国の策士!?」


さまざまな声があがっていた。王女達もまるで王女である事を忘れているかのようだった。リーシャとアンジュは他の従者と同じように、クールなカルラも興奮した様子だった。

そして、エリカに至っては顔を真っ赤にし潤んだ瞳でトウカを見つめていたのであった。



 その頃トウカはあまりの歓声に内心、汗をかきながら平然を装っていたのだった。

ついに学院編です。王女一人一人の絡みも書いていく予定です。

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