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年の割に

カクカク研究所の『サンカク博士』は、サンタのように真っ白なヒゲが生えている。これで赤いサンカク帽子があったらもっと板につくだろうにと、人は噂する。


「むっふんおっほん」


頭が良さそうな“博士”と呼ばれる人たちは、なぜこう咳払いをするのだろうか。主に研究所の人たちは考える。


そんな他愛もない毎日の中で、サンカク博士がまた突拍子のない研究を始めた。博士は見た目はサンタでも、飼っているのはトナカイではない。



小鳥のマルちゃんだ。



博士はいつもマルちゃんに話しかけている。自慢のヒゲを撫でながら–––友のように–––恋人のように–––夫婦のように–––あらゆる慈しみをもって、マルちゃんに接した。


彼はこのマルちゃんとの会話を試みることにしたのだ。


実験が始まると、博士は全くと言っていいほどに研究室から出てこなくなった。誰が止めようとも、彼の探究心が底をつくことはなかった。あらゆる面から多角的に調べていく複雑な研究には、サンカク博士にしか理解することができなかった。研究の内容がどうであれ、博士が天才なことに間違いはなかったのだ。



「ピピピピッピピ」

「お腹が減ったのかい」

「ピピピピ」

「今日の天気はいいねぇ」



博士は日に日に人らしさが薄れていく、誰の声も彼には届かなかった。博士に届いたのは言葉とも言えない小鳥のさえずりだけ、言語として判別のつかない鳴き声に博士がなぜ執着できるのかが理解ができなかったのだ。


そうしてある日、ついに博士が倒れてしまう。原因は栄養失調で、周りにいた研究員はこれをひどく悲しみ己を律した。

博士は天才で片付けていい人ではなかったのだ。もっともっと、人と関わっていなければいけなかった人なのに、いつのまにか遠ざけてしまったのだ。


博士が目を開けた時、研究員達は彼に謝罪をした。どんなことでもいいから、自分たちを助手として使ってもらえるように頼んだ。


そんな彼らに博士はこういった。


「ちゅんちゅんちゅん」


博士は人の言葉を話すことができなくなっていた。

最近悲しい話だと筆が進みます。

自分がマイナス思考すぎるのかもしれませんが、今日間違って高いスーツを買ってしまいました。しかもぱっと見わからないとはいえ、ラインの入ったスーツは就活で使えないらしいので、ちょっと困っています。

また親に怒られます。本当に値段はきっちり見て買ったほうがいいですね!

本日の教訓でした。

トホホ


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