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僕に託された戦争体験  作者: kei (^-^)/
171/215

あたしパンパンだったの

 人差し指を・・・・・

〝ナイショだよ〟と言うようにして

 唇のその前に真っすぐ1本立ててから

 その人は話しはじめた・・・。


「あたしパンパンだったの・・・・・

 派手な洋服を着てパーマをかけて

 真っ赤なマニュキュアに真っ赤な口紅つけて

 街角に洋モク咥えて立ってパンパンやってたのよ・・・

 ほんとはオンリーさんになりたかったんだけど

 なかなかオンリーさんになるのは難しくて

 それに特殊慰安施設協会にいたから

 外人には慣れてたし・・・。」


「だから・・・・・

 いつもいつも家の近所の

 女たちからは蔑む白い眼で見られて

 男たちからは卑猥な言葉を浴びせられてさ

 でも それでもそれしか私には生きる術がなかったんだよ・・・。」

 そう言ってその人は長い紫煙を吐いた。

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