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ただの村人が手にする武器ってのが
「進軍してると・・・・・
兵士でもゲリラでもねえ
ただの村人にいきなり襲われることもあって
銃でも手榴弾でも刀でもねえんだけどよ
そいつらの手にする武器ってのがよ
それがおっかねえんだ・・・。」
「棒の先っぽに・・・・・
金属か硬い石を矢じりのように尖らせた物を
それを棒の先っぽにくっ付けただけの武器なんだけど
それで刺されると刺された途端に先っぽが折れて壊れて
矢じりが身体の中に埋め込まれて簡単に取りだせなくてよ
耳や眼を刺されねえ限り死ぬことはねえんだけど
それでも矢じりを身体ん中からを抉りだす
その苦痛といったらそれはもう・・・。」
そう言って・・・・・
その人がズボンの裾をまくって見せてくれた
ふくらはぎには醜く皮膚が引き攣った
大きな傷痕が残っていた・・・。