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内地の人間への不信感は今でも
「沖縄の人たちの中には・・・・・
今でも内地の人間への不信感が
あの戦争で見捨てられたとう不信感が
アメリカ軍を押し付けられたという不信感が
それこそ今でも根強く残っていたりするもので
私みたいに戦後に産まれた者にはわからない
到底わかりはしないくらいの不信感を
未だに抱いている人たちが大勢いて
そして私の両親も・・・。」
「結婚しようとした人がいたの・・・・・
彼は転勤で沖縄にやって来た東京の人で
仕事で知り合ってお付き合いをするようになって
そしてプロポーズされて家族に紹介をしたら そしたら
『内地の人間なんかを信用するのな』って
父に一蹴されて・・・。」
「当然 私は抗ったんだけれど・・・・・
あの頃はまだ〝親の言うことは絶対〟という時代だったから・・・。」
20年以上も前の話しだと言ってその人は笑った。