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僕に託された戦争体験  作者: kei (^-^)/
147/215

口下手な夫がはじめて

「夫は・・・・・

 海軍兵学校卒の職業軍人でした

 ですから一緒になったときから軍人の妻として

 夫の戦死は覚悟しておりましたが

 まさか・・・。」


「夫も・・・・・

 当時の男性が皆そうであったように

 夫婦となった私に対してさえも口数が非常に少なく

 どこか自分の感情を押し殺すような

 そんな そんな人でしたが・・・。」


「戦艦陸奥が爆発する前日・・・・・

 そして夫が爆死する前日のこと

 初めて二人して厳島にお参りをした際に

 私の眼を真っ直ぐに見据えて夫が言ってくれたんです

『自分はいつまでも 君といつまでも一緒にいる』

 そう 口下手な夫がそう言ってくれたんです

 だから私は今でも幸せ者です」と言って

 その方は笑った・・・。

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