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僕に託された戦争体験  作者: kei (^-^)/
134/215

3月10日の東京大空襲で

「あんちゃんも・・・・・

『吉原』っていう名前ぐらいは有名だから知ってんだろう

 浅草寺の裏手にあった遊郭のことなんだけどよ

 あそこはよ 戦時中の灯火管制下でも

 営業してたんだよ・・・。」


「だから・・・・・

 出征する前には俺も含めて

 大勢の男たちがあそこで世話になってよ

 もっとも遊女たちの多くが慰安婦として軍に徴発されて

 戦時中はロクな女が残っちゃいなかったけど

 それでもちゃんと営業してたんだよ

 ありがたかったなぁ・・・。」


「だからよ・・・・・

 昭和20年の3月10日の東京大空襲で

『吉原』が跡形も無くなっちまったのを眼にしたときには

 自分ちが焼けて無くなっちまったときよりも

 ほんと悲しくって涙がでたよ」と言って

 その老人は鼻を啜った・・・。

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