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僕に託された戦争体験  作者: kei (^-^)/
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母の大粒の涙のその冷たさを

「寝ていた時・・・・・

 苦しくて藻掻いて開けた目で私が見たのは

 寝ていた私の首に両手をまわして絞めている

 そんな母の姿でした・・・。」


「死ぬんだって・・・・・

 死ぬんだってあの時そう思いました

 でも母は 私の首にまわしていたその手を外して

 そして 私に縋りつくようにして強く強く抱きついて

『ごめんね ごめんね ごめんね ごめんね ごめんね・・・』

 何度も何度も母は『ごめんね』を言いながら・・・

 あの時の 母の大粒の涙のその冷たさを

 今でも私の頬が覚えています・・・。」


「あれは・・・・・

 敗戦の年のちょうど今頃のこと・・・

 戦争が終結して喜んでいる人ばかりじゃなかったんですよ

 この先どうなってしまうのかわからない不安に苛まれて

 一家心中をする家なんかもあったんですよ・・・。」

 そう言ってその方は顔を伏せた。

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