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第9章 10話
「林動はそこで目をつぶっていろ」
石化されでもしたら終わりだ。
念には念を入れて。
それに。
俺にはなぜだか分からないが。
こいつの弱点が分かる。
今だ!
草薙流剣術。
斬威剣!
「なっ!?」
決まった。
メデューサの中にある、もっとも邪悪な部分。
そこを斬った。
「ばかな!!」
ドゴォン!!
爆発した。
ゆっくりと目を開ける。
そこにメデューサの姿は無かった。
「すっごーい!どうやったの!?」
「いや。俺も上手く説明は出来ないんだが」
自分自身が信じられないような状態だ。
俺にここまでの力が?
師匠。
今なら言えます。
俺、この剣術を習って良かったです。
ずっと殺人の為の剣術だと思っていたけど。
政府の邪魔者を排除する為の剣術だと思っていたけれど。
それは違う。
どこにでもいる人たちを守る為の剣術なんだ。
それが今頃分かった。
そうなんだ。
要はどう使うかなんだ。
「俺の剣術には、まだまだ先がある」
そう。
まだこれで終わりじゃない。
もっと先がある。
今のは偶然もあったが。
本来のはそうじゃない。
確実に敵を斬る為の技がある。
俺はまだ、そこまで到達していない。
まだまだ強くならないとな。




