第5章 7話
化け物が倒れる。
見事な策略とも言える。
「ぐっ。さすがだ」
まだ喋れる元気があるのか?
化け物が口を開く。
「もし、今ので決まらなかったらどうするつもりだ?」
「簡単だよ。次は頭を狙う。そうしたら足下と頭に意識が分散されたら、次は真っ正面からでも対応が遅れる」
なるほど。
確かに戦い方としては正しい。
力が及ばない場合、意識を分散させるとは。
戦いに慣れてやがる。
「1対1にしてくれと言ってたが、任せて正解と言った所か」
まいった。
幼い顔をしていて、小さい体型をしているが。
何かスポーツをしているのか、動きが尋常じゃない。
「えへへ。アクションや対戦ゲームで戦う方法は分かっていたからね。戦いの基本として、相手の嫌がる事をしろってね」
なんてやつだ。
こんなあどけない顔をしていて。
戦い方の基本を会得している。
「さあ。答えて。誰に頼まれてこんな事をしてるの?」
怒ってる。
こいつの怒ってる顔なんて、初めて見るかもしれない。
おそらく。
自分のせいで捕まえられた奴達の事を考えてるのかもしれない。
「ガイザルという男だ」
ガイザル。
「男?つまり、私たちみたいに人間って事なの?」
黙ってうなずく。
待て。
人間がボス!?
こんな化け物の頂点が?
「何かあるの?あんた達よりも上なんて」
「そうだな。別名は”オロチ”と言われている。何やら不思議な力を持ってるらしい」
オロチ!?
「ヤマタノオロチ。なるほど、どうして私達が呼ばれたのか。その理由が分かったわ」




