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第1章 12話
かなり危険な方法なのは分かってる。
でも。
やらなきゃならない時がある。
お姉ちゃん見てて。
「はぁ!」
一気に走る。
こういう時はためらったら駄目。
やると決めたら一直線!
迷っちゃ駄目。
口が開いた!
よし。
「『雷撃』!」
口の中に決まった!
「よっしゃ!」
ヒドラが倒れた。
しばらく様子を見る。
うん。
再び起きあがる気配は無いわね。
「ふぅー」
倒せた。
今度は二人で。
「わいの思った通りやな。葛葉の力でも倒せた」
「ううん。ロボさんのヒントのおかげだよ」
そうじゃなかったら、倒せたかどうか。
「せやけど。初めてのゴブリンの時とはえらい違うな」
「もう。それは忘れてよー」
まったく。
「悪い悪い。なんや、短時間で人が変わったんやなー思うてな」
ロボさん。
「ん?なんやあれ?」
え?
ヒドラを倒した先に。
何かある。
あれは。
「鏡?」
大きな鏡。
直径何十メートルぐらいあるのかな。
いつの間に?
「凄い」
じっと見る。
鏡みたいなんだけど。
姿は映らない。
不思議。
え?
何かが映った。
私の姿でも無ければ、ロボさんでも無かった。
その人物は。
女性だった。
「あんたは、ワルキュリア!」
え!?




