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3ー5 新しい朝

 3ー5 新しい朝


 全てが終わって俺たちの家に戻ると俺は、その場に座り込んでしまった。

 「クロウズ君?」

 ラザニエルさんが俺を覗き込む。

 俺は。

 嗚咽を漏らしていた。

 涙が次から次へと溢れてくるのを止めることができなかった。

 ラザニエルさんは、俺をそっと抱き締める。

 「よしよし、よくがんばったね、クロウズ君」

 ラザニエルさんの優しい温もりに俺は、すがり付いて泣きじゃくる。

 「もう、君は自由だよ。誰にも支配されない」

 バカみたいに泣いて。

 俺は、いつしか眠りに落ちていた。


 朝。

 部屋にうっすらと明かりが灯る。

 俺は、低く呻いて伸びをした。

 なんだか気持ちが軽くなってる。

 俺は、ベッドの中にいた。

 服もいつの間にか寝巻きに着替えているし!

 「う、ん……」

 不意に誰かの声が聞こえて横を見るとラザニエルさんの寝顔が!

 マジですか?

 俺は、かぁっと顔が熱くなる。

 いくら子供の姿だからってちょっとまずくない?

 「ラザニエルさん?」

 俺が声をかけるとラザニエルさんがむにゃむにゃと寝言を呟く。

 「あたしは……もう、らいじょうぶ……」

 何が大丈夫なんだよ!

 俺は、ラザニエルさんをゆすり起こそうとして、手を止める。

 ラザニエルさんだって疲れてるんだ。

 俺と同じように前世の記憶を取り戻して。

 それにその前には精霊界を追放されたとか。

 事情は、よくわからないけど大変だったに違いない。

 近いうちに話を聞かせてもらわなくては。

 俺は、ラザニエルさんをそのままにしてそっとベッドから降りると服をさっさと着替えて部屋を出た。

 窓がないからよくわからないけどたぶん、早朝だろう。

 俺は、足音をひそめて階下に降りると洗面所で顔を洗ってからキッチンへと向かう。

 冷蔵庫を開けると卵とベーコンを取り出す。

 今日の朝ごはんは、ベーコンとオムレツ。それに暖めたミルクとトースト。

 柔らかいパンとか、いつぶりだろう。

 いつもカビがはえたような固い黒パンばかりだったからなぁ。

 バターをたっぷり使ったオムレツを焼き始めるとすぐにみんな起きてきた。

 「おはよう」

 ラザニエルさんとアネッサ、それにロリスを見て俺は、なんだか胸が暖かくなる。

 こんな風にちゃんとした家族ができるなんて。

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