12ー7 普通クラス
12ー7 普通クラス
レイラ王女を家に迎えて1週間後。
俺たちのフロストール魔法学園への入学が決まった。
とはいえいろいろと問題があった。
特にロリスは、物議を醸したようだ。
ロリスの持つ光の力に教会が興味を持ったらしい。
つまり、ロリスも聖女の資質があると教会が認めたわけだった。
教会は、ロリスを手元に置こうとしてきた。
それを俺は、拒否した。
ロリスは、まだ幼い獣人族であり慣れない環境では暮らせない。
こちらの主張に教会が譲歩して週に1回の教会での聖女教育を受けることを要求してきたので俺たちは、それを受け入れることにした。
条件付きでな!
その条件というのは、ロリスの相談役としてレイラ王女を同行させるというものだった。
もちろん教会は難色を示した。
一度追放されたレイラ王女を再び受け入れることは教会にとっては沽券にかかわることらしい。
だが。
ロリスという新しい聖女候補生を手に入れるために教会は、こちらの条件を飲んだ。
こうしてロリスとレイラ王女は、週に一度、教会に通うこととなった。
フロストール魔法学園は、入学式というものは特にはない。
俺とロリス、グレンアイヒ、それにレイラ王女は、新学期の始まる日に学園へと向かった。
学園には、特別クラスと普通クラスがある。
普通、高位貴族の子女は、特別クラスであり、下位貴族の子女やまれにいる平民は普通クラスに割り振られる。
だが。
「なぜ、主様が普通クラスなのだ?」
グレンアイヒが声を上げるのを俺は、押さえる。
「いいんだよ!俺は、普通クラスで!」
なんと俺たちは、みな、普通クラスに入っていた。
まあ、俺とかロリス、それにグレンアイヒは、仕方ないが王女であるレイラ様まで普通クラスとはな!
おそらく教会が介入したのだろう。
ロシナンテが俺たちと同じクラスになることを嫌がったのだ。
当然のことだったが、俺たちは、普通クラスで浮いていた。
俺たちが教室へと入ると他の生徒たちがざわついた。
「あれが噂の極悪令息!?」
「それに聖女様に不敬を働いた悪役王女?」
「獣人の聖女候補生もいるぞ!」
「あの不気味な笑顔を浮かべている黒髪は、なんだ?怖いんだけど!」
俺たちは、教室の隅に固まって席をとると腰を下ろした。
なんだか、不安だ。
これからの学生生活の先が見えない。




