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五月九日・3

 ぶらぶらと、人のまばらな通りを抜けて行く。

 昨日は体がだるくて、殆どろくなものを食べずにいた。そのせいか一日半ぶりに外へ出て食べる昼食は随分と美味しく感じた。このまま辺りを散歩することにしよう。

 それにしても一昨日は驚いた。

 自分だけが特別だなんて思ったことはない。自分にも出来るのだから、他の誰かが出来ても何の不思議もないと思っていた。

 それでもやはりいざ目の当たりにすると驚くものだ。おかげでいつものズルをすることを忘れてしまっていた。まぁ、人も居なかったようだし、今更気にしたところでしょうがない。それは、もういい。

 参ったのは、何故かあの後、体が言うことをきかなくなったことだった。

 風邪を引いたのとも少し違うその症状は、初めて経験するもので、正直焦った。次の日は殆ど動く気にもなれずに寝込んでしまったが、幸い今日の昼にはそれなりに動くことが出来る程には快復していた。

 それにしても、せっかく同じ色の糸を見つけたのに、あんなにボロボロになってしまっては、私にはどうしたって直せやしない。せめて他の服なら良かったのに。また見つかるだろうか。

 あぁ、お気に入りだったのに。イライラするなぁ――

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