表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
3/3

第2章 転校生

――1週間後。

 とうとう待ちに待った、編入初日。薫子は、緊張した面持ちで黒髪ウィッグと伊達メガネをつけ、完璧な変装で職員室へ向う。


その頃、2-A組教室内は賑わっていた。

  「ねぇねぇ、聞いた!?今日転校生来るって!」

  「聞いた!聞いた!どんな子かな?」

  「イケメンかな?だったらどうしようー!!きゃー!」

  「いや、女子だろ!美人だったら勝ちだわ!」

  「おい!誰かどっちなのか聞いてないのかよ!」

   「なぁ、夏樹はどっちだと思う?」

クラスの男子の1人が、窓際で外を眺めてる

猫みたいな茶髪の癖っ毛が目立つ、日向夏樹に話しかける。

  「え?そりゃ、女子だったら嬉しいけどよ、どっちにしても仲良くなれそうだったらそれでいいよ」

  「まぁ、そうだけどよ…」


――ガラガラッ

教室のドアが開き、教師が入ってきた。サバサバ系の女教師、鮫島幸恵だ。

  「お前らうるさいぞ、席に着け」

 全員がその声を皮切りに、一気に静かになりそそくさと席に着く。

  「よーし。お前ら知ってるとは思うが、今日は転校生が来てる。入っていーぞ。」

 鮫島先生に呼ばれ、教室の扉の前で待っていた、薫子は静かに入っていった。みんなが好奇の目を向けてくる。視線が痛い……心臓がドキドキなっているのを感じながら、恐る恐る先生の隣まで歩みを進める。


 近くまで来たことを確認して、鮫島先生は

  「よし。じゃあ、自己紹介を」

 薫子は頷き、チョークで黒板に名前を書いた後、クラス全員に向き直る


  「はい。えっと…藤田薫子と言います。皆さん、よろしくお願いします。」

 薫の自信なさげな自己紹介を聞き、クラスメイトたちはヒソヒソと騒ぎ出した

  「なんか思ってたのと違うね」

  「うん、なんか……地味〜」

  「大人しそ〜」


 そんな騒ぎの中、夏樹は頬杖をつきながら薫子を見据え、小さく呟く

  「…?どっかで見たか……?いや、初めて見るはずだし、第一、俺にあんな地味な知り合いなんていないはずだが…?」

  「んあ?なんか言ったか?」

 前の席に座っていた友達が、後ろを振り返りながら話しかけてくる

  「いや、何でもない。…気のせいだろ……」

  「そうか…ま、確かに美人じゃないのはガッカリだよな。」


 小さくざわざわし始めた教室内。

  「はい、はい、静かに。藤田は体があまり強くないらしくてな、体調不良になりやすいが仲良くしてやれよー。」

  「「「はーーい」」」

 大半は快く返事をしたが、何人かの不満ありげな声も混ざる。


  「よし、とりあえず、空いてる席は……と。お、日向の隣が空いてるな。藤田、そこに座ってくれ」

 薫子は頷き、指定された席におずおずと向かい、席に着く。

 その様子を見た夏樹は

  「ま、これからよろしくな。」

 声をかけられた薫子は、少し驚きながらも、愛想笑いで答える

  「はい、よろしくお願いします。」


――みんな、少しがっかりした雰囲気だったけど、滑り出しは順調っていったところかしら♪この調子で、友達もできたらいいな。


 席に着いた薫子は、心の中でそう思い、期待に胸を膨らませた。

 ――新しいクラスの始まりだ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ