1078 モチーフそれかい! 上
「わたしは、月の姫。天の世界からやって来ました」
あーハイハイ。かぐや姫をモチーフにしてんのね。考えたヤツ、オリジナル出せや(ゴメンナサイ)。
「月、ですか。なにか騒動でもありましたか?」
月は出ていないけど、空を眺めてしまった。
「ええ。謀叛が起こりました」
「謀叛ですか。月の姫様を守るために家臣が地上へ逃し、あの城の者に捕まってしまった、という流れですか?」
きっと美しいのでしょうね。巨乳かしら? わたしにはそこが重要だわ。
「……よくわかったわね……」
「どんなに魔力が高かろうと、感情のある生き物に違いはありません。なら、辿る過程に違いはない。考えることに違いなどありません。人は、千年や二千年経とうとも変わらぬものです」
変わるときは滅ぶとき。人ではないものになるだけよ。
「……あなたはいったい……」
「わたしは、チェレミー・カルディム。この国に住む貴族の娘でしかありません。月の姫様がただの女性であるのと同じです」
それならそれでありがたい限りだ。人の気持ちもわからないような超常の存在とか、対抗しようもない。お手上げだ。
しかし、感情のある生き物ならやりようはある。対抗はできる。わたしには好都合な展開だわ。
「こちらとしてはあのお城は王国の外敵と認識し、排除するために動いております。月の姫様からの情報で勝ち筋も見えましたから」
「……わたし、なにかしたかしら……?」
「とても重要で大切な情報を与えてくれました」
なぜかタルル様に助けを求めるような目を向ける月の姫様。知能はそんなに高くはなさそうだ。まあ、それ故に捕まっていたのでしょうね。
「わたしを見ないでくれ。こいつは特異な存在なんだから」
守護聖獣から特異な存在と言われちゃうわたし。まあ、転生したり元男だったりと特異なことばかりだけどね……。
「月の姫様はどうしますか? 我々の敵となるか、我々に協力してくださるか。どちらかを選ぶことで未来が変わってくるでしょう」
「もちろん、あなたに協力するわ。そのために声を出し続けたのだから」
閉じ込められているのは不本意ってことなのね。
「それはなによりです。わかっている情報をいただけますか?」
「ええ。でも、わたしもそんなにわかっているわけではないわ。まさか月の民がエルティーヌに協力しているとは思わなくて……」
月とこの地上は繋がりがあったわけか。なら、あの膨大な魔力を封じる技を用意してても不思議ではないわね。
この地上に降りて来てからのことを教えてもらった。
纏めると、愛憎渦巻くラブストリー。わたしには理解し難いものだった。やっぱり、おっぱいが最高ってことよね。




