一人では道半ばで力尽きてしまう②
休憩時間に終わりが近づき、アリーナに人が戻り始めた。
「そろそろ二試合目を始めまーす」
佐藤先生が集合の指示を出す。
シュートを打っていた人や寛いでいた人もそれをやめて、コート上に集まる。
「皆さんが揃ったところで何人かチームを替えます」
それは予想してなかった。
しかし、それで両チームの実力が拮抗するなら、間違いなくやった方がいいだろう。
先生もやっと最初のミスに気付いたようでホッとする。だが、まだ油断はできない。
あの先生がここから誰と誰を替えるかが問題だ。
「では、緑の篠崎くんと足立さん、オレンジの渋川さんと河瀬くんで替わってください」
ある意味期待を裏切らない。先生に期待した自分が惨めだった。
主戦力を持っていかれたうえに、その矛先がこちらを向くとは。
きっとディフェンスをするのは自分だ。篠崎先輩からゴールを守ると考えるとお先真っ暗だった。
「……篠崎先輩、寝返ってくれないかね?」
「まぁ、気落ちすんなって」
麓山に慰められた。今ほしいのは優しさじゃない篠崎先輩並みの即戦力だ。
ついさっき同じチームになった渋川先輩が近づいてくる。
「篠崎さんみたいなのは無理……だけど、私もできるだけ頑張るから」
「ほら、先輩もこう言ってるし。……やるだけやろうぜ」
麓山には若干の諦めが見えるが二人とも鼓舞してくれているのは分かる。
渋川先輩には過去に助けてもらった恩もある。
この初回の講義で行く場所も分からず彷徨う自分を導くだけでなく、サイトの開き方まで教えてもらった。
その恩義には報いたい。
「やっぱオフェンスしかないか……」




