4、尖った方が強い!
さて、自分のプレイヤーキャラクター(以下、PC)つまり「クトゥルフ神話TRPG(以下、CoC)」というゲームにおいては探索者ということになりますが、能力が決まったのでキャラメイクはあと半分です。
今回もDちゃんと一緒に残りの半分を仕上げていきましょう。ここまてで、Dちゃんの作った「タクミくん」というキャラクターの大まかな情報が決まりました。ここからは、これまでのタクミくんの人生の中で、何を磨いてきて何を得意とする人物なのかを決めていきます。
KP(キーパー):さあ、タクミくんにはどんなことが出来るのかを決めていきましょう。CoCでは、それらはすべて確率で表されています。そして挑戦したことが成功したか失敗したかを決めるのにダイスを使います。
Dちゃん:確率ぅ? それって☆5の出る確率が1%だから100回引けば1回は出るみたいな? ☆5は三人いるから確率は1/300だとか?
KP:まんまじゃないですか。ていうか、しょっぱぁ! ギャンブル怖いよぅ。
Dちゃん:で、成功が確率ってことは何をどうすればいいわけ?
KP:ふふふ、「100面体」と呼ばれるダイスを振ってもらいます。これにより1から100までの数字がランダムで得られます。とはいえ、100もの面を持つダイスなんてほとんどゴルフボールですから、 10面体を2つ振って代用するんです。10の位と1の位をそれぞれ振るわけですね。
Dちゃん:へぇ。
KP:例えばこのキャラシーにある「拳:50%」だと、約半分の確率で当てるのに有効な攻撃を繰り出すことが出来ますよ~、ってことです。
Dちゃん:半分かぁ。
KP:「拳」による攻撃ロールが成功して、かつ相手が「回避」行動に失敗すればここでダメージを与えることができます。
Dちゃん:ええっ!? 相手避けるの? それじゃあ全然戦闘が進まないよ~!
KP:あくまで、初期値ですからね~。ズブの素人がでたらめに振り回しても半分の確率で当たりますよ~、というのがこの「拳:50%」なんです。
Dちゃん:初期値……ってことはあれだ! ボーナスがもらえてパワーアップするってこと!
KP:その通りです。パワーアップには二種類、選んだ職業に準じて決まった技能に割り振ることができる【技能ポイント】、INTに準じて好きな技能に自由に割り振れる【興味ポイント】があります。
Dちゃん:職業に準じてってどういうこと?
KP:このゲームでは皆いずれかの職に就いているのです。キャラクターが生計を立てるために就いている職は、社会に見せている側の顔と言っていいでしょう。ですから、職業によって社会的信用を得やすかったりもするんですよ。
Dちゃん:職業の例に泥棒とかあるんだけど……。
KP:ええ。もちろん、この職業は名乗らなくてもいいですから、そういう職業もありますよ。
Dちゃん:ふ~ん。職業によってできることが違うってそういうことなのね。泥棒は【解錠】ができたりするわけ。
KP:その通りです。
Dちゃん:それにしても、職業に入れるのと自由に入れるのと、わからなくなりそう。面倒だね?
KP:ゲームの特色というやつですね。アナログでやると間違えそうでメモが必要ですが、今はそれも計算してくれる便利なキャラクターシート作成ツールが有りますから。
Dちゃん:そういうの、リンク貼って、リンク!
KP:そうですね。後でアドレスだけご紹介させていただきますね。と、まぁ、ここではゲームシステムについては詳しく云々しません。お伝えしたいのは一点だけですので。
Dちゃん:一点? 前置き長っ!?
KP:恐れ入ります。サブタイトルの通り、キャラクターを作る際には、一点特化がとても強いということが言いたいのです。
例えばDちゃんの作ったキャラクター、タクミくんの場合であれば、高い筋力のおかげで素手での戦闘にボーナスがついています。また、高い財力のおかげで色んな物事を有利に運ぶことができるかもしれません。少なくとも買えないものは少ないでしょう。
ですので、それを活かすためにも無手格闘メインのキャラクタービルドをした方がいいと思います。火器による攻撃にはダメージボーナスが乗らないですからね。なんと、マーシャルアーツに成功した上でキックが当たれば、ダメージによっては大の大人を一発で戦闘不能に追い込むことや即死させることも可能なんです!
Dちゃん:KPが急に脳筋思考に……。で、でもさ~、一点特化すると他のことが何もできなくなって、役に立たなくない?
KP:大丈夫、TRPGは助け合いのゲームです。あなたができないことは、他の誰かがやってくれますよ。ほら、有名な英国スパイだって裏方のメカニックが居てくれるからすごい活躍ができるんです!
Dちゃん:その場に味方がいなかったら?
KP:…………CoCは、たとえ死ぬことになったとしても、それすら受け入れて楽しむゲームですから、大丈夫です(震え声)
Dちゃん:ちょっとぉ!?
★用語説明★
★ダメージボーナスが乗らない:ゲーム用語で、「乗る」「乗らない」と取り沙汰される時は、大抵バフかデバフのこと。
★バフ:バフとは元々は『EverQuest』というMMOのユーザーが使っていたスラングだという説が有力です。ここからプレイヤーに有利な効果を及ぼす魔法やアイテムの効果をバフと呼ぶようになったのだとか(あくまで簡易な説明です)
★デバフ:プラスの効果を及ぼすバフとは逆に、マイナスの効果を及ぼす物を打消しの接頭語deをつけてデバフと呼びます。
★素の~:バフ、デバフのないデータそのままの数値のことを「素の」という形容詞をつけて表すことが多いです。
☆サイト紹介☆
名前で検索して出てくるはずです。不便ですみません。
『クトゥルフWEBダイス』様
個別または一括で必要なデータをランダム算出してくれます。財産のところだけ無印とデータが違うので注意。
『Kurumi's TRPG archive』様ページのツール内「キャラクター保管所」
クトゥルフ以外のキャラクターデータも入力して管理できます。ポイント計算がスムースに行えます。