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第九十五話  千年の血統

 ――翌日。フィノス帝国トゥーレフの宿屋。フューラ視点。

 「こんな事になったら、当分は客なんて来るはずがない」との事で、宿屋のご主人が今回は半額で好きなだけ泊まって構わないと仰ってくれました。

 なので僕たちは二人が動かせる状態になるまではこちらに滞在する事に。

 「アイシャさんもシアさんも変わりありません。僕は医者ではないので確実な事は言えませんけど」

 「悪化してなけりゃいいさ。……んでリサさん、あいつの言ってた事って、どういう意味なんだい?」

 「……本当ならばお二人が目を覚ませてから話すべきなのでしょうが、それではフューラさんとジリーさんがモヤモヤしますものね。ええ、お話いたします」

 僕は一応聞いていましたけど、細かい話は知りませんから。


 「まず始めに、わたくしは少なくとも千年以上先の未来から来た存在です。そして、この地フィノス帝国こそが、後のチェリノス連合王国です」

 「……確定?」

 「ええ」

 ジリーさんは驚いたというよりも……少し羨ましそう。

 「その根拠ですが、まずあの城、帝国城。あれこそが我が父君の住まう、そして私の生家でもあるラド・クレムリに他なりません。あの外観は、さすがに一千年もの時間に改修と増築があり、そのまま同じ形という訳ではありませんが、間違いないのです」

 「だからどこに行くにもすんなり行けていたんですね」

 「ええ。なにせ我が家ですから」

 確かにそれならば納得です。

 ……嬉しそうなリサさんの表情に、先ほどのジリーさんの感情が分かった気がします。という事で今、僕もリサさんを羨ましがっています。

 だってそうでしょう? これ以上なく確実に、自分がこの世界の住人であるという事が判明したんですから。


 「……あ、そっか。町の様子を見て、すぐに自分のいた町だって気付いたんだね。だから転送してきてからずっと機嫌が良かったんだ」

 「そういう事です」

 ジリーさんの言葉に、尻尾を振って答えるリサさん。

 「そして今回の事で、わたくしはひとつの確信を得ました。それは……我々は歴史の中に存在する、という事です」

 「歴史の中に?」

 次は僕が確認の質問。

 「ええ。我がチェリノスには一つ、扱いは史実ではなくおとぎ話の類なのですが、建国を語ったとある物語があります。様々な出自を持つ六人の女性が集まり、国を変えるというものです。……モーリスさんは男性ですが、しかし我々は六人。そしてその物語で民衆を導いたのが」「リサさんだと?」

 思わず結論を急いでしまいました。

 「ふふっ、ええそうです。……その物語には”黒と銀の毛色を持つ狐人”と明記されており、お恥ずかしながら、わたくしは幼い頃からこの人物と自身とを重ねていたのですよ。そしていつかわたくしも民衆を正しく導く事が出来ればと、常々そう思い憧れていたのです」

 「ははは! なーるほど! まさかまさか自分自身に憧れていただなんてねー。そりゃーあんだけ上機嫌にもなるよね」

 「でしょうね。そして、その物語には僕たちも出てくると。つまり、僕がここにいるのは歴史の改変などではなく、史実どおりの流れである、という事なんですね?」

 「はい。……ふふっ、フューラさん、泣くにはまだ早いですよ」

 はい。声は出していませんが、涙が頬を伝っています。


 「ははは……なんというか……両極端な感情が沸いてきています。安心と不安。……僕のせいで歴史が変わってしまい、カプレルチカが作られ、カナタさんが死んでしまった。いくら違うと否定されようとも、僕の心にはこれが純然たる事実としてこびり付いていますから、どうしても不安があったんです。でも僕がここにいるのが正史ならば、それすらも決まった歴史の流れなんだと安心出来ます」

 これが僕の安心した部分。次が不安に思った部分。

 「……しかし代わりに、三万年後には僕自身が世界を壊してしまう。この歴史は改変出来ないものであるのではないかという不安が湧きました。僕はどう足掻いても世界を救えないのではないか。結局は僕が世界を壊してしまう。何をしても無意味……」

 「んな訳ねーじゃん」

 あっさりと否定してくれたのはジリーさんでした。しかも笑顔での否定です。


 「リサさんの知ってる物語と、あたしらが今回やった事。確かに繋がってるけどさ、だからってフューラが人類滅亡を阻止出来ないだなんて決まってねーし、その物語にだって一言も書いてねーだろうよ? それにリサさんのそれはただのおとぎ話だ。それを読んで自分とそっくりなそいつに憧れたからこそ、今のリサさんがそういう行動を取ったんだ。じゃねーとよ、あたしはどうなんだって話だからな? っつー事は、これからなんだよ。こーれーかーらっ」

 明るい口調で少々おどけてみせるジリーさんですけど、その裏には僕以上に不安を抱えているように見えました。

 僕はカプレルチカから、リサさんはここフィノスで、カナタさんもあの海に沈んだ都市を見て、自分とこの世界との繋がりを確認しています。しかしジリーさんはそれが曖昧であり、”ニンジャ”というカナタさんの知る存在との共通点という部分でしか、この世界との繋がりを持っていないのですから。

 「……分かりました。確かにこれをただ甘受するだけでは、僕たちは歴史上の登場人物という、それだけですものね。これからです」

 これが歴史の正しい流れというのならば、それを知った今、僕たちは歴史を変える力を得たも同然なんですよね。



 ――それから。

 ふいに部屋のドアをノックされました。誰でしょうか? ドアに一番近い僕が出ます。

 「はい」

 「昨日の夜会でお会いした者なのですが」

 一気に空気が張り詰めました。目配せをして、念のため戦闘態勢へ。

 「えー……シルバーフォックスの方にダンスのお相手を……」

 「あ、分かりました。……それでも、ですからね?」

 僕もジリーさんも頷きます。が、モーリスさんは警戒せず。という事は結論は既に出ていますね。


 ドアを開けると、確かに身なりの良い獣人族の……リサさんと同じ種族ですね。シルバーフォックスの男性が立っていました。

 「えー……」「中へ」「あ、はい。失礼致します」

 椅子はないのでベッドに座ってもらい、その左右を立ったままの僕とジリーさんで挟み、臨戦態勢をアピール。あちらも承知しているようで、落ち着いています。


 種族が同じなのもありますし、このような身分の高い方との会話はリサさんの役目です。

 「確か、レオニート様でいらっしゃいましたよね。どのようなご用件で?」

 「あ、えー……まず一つ誤解を解こうと思いまして。私たち夜会の参加者は、皆様の身にこのような事が起こるとは、誰も知らなかったのです。本当にただの親善目的の夜会であると、そう思いあの場に出向いたのです」

 「……自分は潔白であると?」

 「はい。……いいえ。潔白という言葉では少々語弊があります。陛下が勇者殿と魔王殿のお二人をよく思っていないという話は、私のような領主や貴族階級には、半ば周知の事実でした。したがって知っていながらそれを止めなかったのですから、潔白ではありません」

 リサさんで慣れているので、この方の心情が耳と尻尾の動きによって手に取るように分かります。この方は、本当に反省している様子です。


 「皇帝陛下は現在どちらに?」

 「現在は民衆の手により地下牢に幽閉されています。そして夜会の後に城に宿泊した、私を含めた領主三名が代表として国民との話し合いを行っています」

 リサさんの表情が一際厳しくなりました。恐らくは国の代表者三名と、リサさんのチェリノス連合王国にいる筆頭三国王とを重ねたんでしょう。

 「国民はアレクス皇帝陛下の処刑を要求。こちらはどうにか全ての地位剥奪と国外への永久追放で手を打とうとしているのですが、……正直に言いまして、彼らの怒りを納める事は、こちらの条件では不可能であるという観測を持っています」

 「あの皇帝は謝罪をしたのですよね?」

 「はい。しかし時既に遅し。何よりも兵の大半も民衆に付いているんです。方々からかき集められた兵ほど、地方の惨状をよく知っていますから。なので……」

 男性は大きく溜め息。

 「……フィノスは崩壊します。これが、私たちの結論です」


 ――その後も男性から細かく話を聞いたところ、各々の領主貴族が横の繋がりを維持した状態でフィノス帝国を解体し、実質的には多数の小国家体として分割統治する体制に着地させるつもりのようです。

 「――なるほど。まさに連合国家となるのですね」

 「はい。そうでもしないと、昨日の隣人と剣を交える、なんて事態になってしまいますから」

 そしてリサさんは僕たちをぐるりと見回し、目線で確認を取りました。

 「アイシャさんとシアさんはご覧の状況ですので仕方がないとして、わたくしたちとしては、異存はありません。……ありませんが、少なくともこの先、両手の指では足りない数の戦争が起こります。覚悟しておいて下さい」

 「……分かりました」

 男性の耳も尻尾も垂れ下がっています。しかしこれは自業自得ですからね。



 「時に、個人的な事で申し訳ないのですが、夜会ではあなた様のお名前を拝聴し忘れていました。今一度お名前をうかがってもよろしいでしょうか?」

 「ええ。わたくしは今よりおよそ一千年先の未来から来た、チェリノス連合王国、第十三王女、リサと申します」

 「……チェリノス……そうですか。では私も改めて名乗らせていただきます」

 男性はベッドから降り、片膝を突きリサさんの手を取りました。……ロマンチストなんですかね。

 「私はここフィノスのイリーク地方に居を構える、レオニート・ノスコーフと申します」

 「……ノスコーフ……」

 リサさんがまるで、生き別れの姉妹と道でばったり出会ったかのような、とても驚いた表情をしています。


 「もしや、”月を背に太陽を拝む銀狐”のノスコーフ家の方ですか?」

 「おっ! よくご存知で! 私は四代目の当主をしております」

 「……そうですか。ふふっ、そうだったのですか!」

 リサさんは男性の、レオニートさんの手を両手でしっかりと包みました。

 「ありがとうございます。あなた様が居られたからこそ、今日のわたくしが存在しているのです。私の名は……長いので途中省略いたしますが、アリサ・ノスコーフ。イリーク地方を主体とした小国にて、王女の座に着かせていただいております」

 「と、という事は……もしや、あなたは私の……」「ええ! 私はあなた様の子孫に当たります!」

 これは驚き……いえ、種族が一緒なので想像の中にはありました。しかしまさか本当にそうだとは。


 その後は二人仲良く会話を開始。両者共に尻尾フリフリです。一方の僕たちは……蚊帳の外ですね。

 「――未来にはそんな事が?」

 「ええ。なので、お覚悟を」

 「ははは……聞かなければよかったと後悔していますよ。しかしそうすると――」

 「あのーひとついいかい?」

 ジリーさんがお二人に声をかけました。

 「時を越えた出会いってのもいいんだけどさ、あたしらにはやるべき事があるだろ?」

 「そうでした」「そうでした」

 「おや」「おや」

 見事に声がかぶりました。さすがの血脈ですね。この場合は血統でしょうか?


 「我々……少なくとも私は皆様の味方です。誰が好き好んで子孫を窮地に立たせるような真似をしますか。しかしこちらには皆様の安全を保証する余裕がありません。それをご承知ください」

 「ええ、それは致し方ない事でしょう。ですのでレオニート様には、一刻も早くこの事態を収拾して頂くしかありません」

 「ははは、重責ですね。しかしこれも皇帝陛下の蛮行を放置した報いです」

 すっかり仲のよくなったお二人。見た目は歳の離れた兄妹と言ってしまえるほどです。

 「見ていますよ。今も、そして未来でも」

 「はい。……繋げますよ。未来に」

 この一言を残して、リサさんの遠いご先祖様、レオニートさんは城へと戻られました。



 「……リサさん、本当はアリサだったんですね」

 「ええ。しかしわたくしの名前はアリサの後もずーっと長く続いてしまうので、愛称でなければ誰も覚えないのですよ。もちろんわたくし自身も半分までしか覚えていません。それにチェリノスでは親しい者とは愛称で呼び合うのです。なので、皆さんも今までどおりリサでお願いいたしますね」

 「あはは、分かりました」「おっけー」(うん)

 意外な事実。というか、自分自身ですらも半分ほどしか覚えられないほどの長い名前とは、一体何があってそんな事に?

 「じゃーなんでそんな長い名前になってんだい?」

 おっと、ジリーさんが先に質問してくれました。

 「わたくしが生まれた際、百名の選ばれた国民が名前を出し合ったのです。それで、どれも良いので決められないとなってしまい、こうなりました。公文書であっても略称のアリサで通りますし、愛称もあるので実害はほぼありませんよ」

 なるほど。以前十一話辺りで、自身の名前が原稿用紙一枚分になるとメタ発言をしていたんですが、百人が四文字ずつならば、それだけで四百文字ですから、嘘や誇張ではないんですね。



 ――それから二日。

 アイシャさんたちから目を離す訳には行かないので、二班に別れて朝食。組み合わせは皆さんのご想像通りです。

 「フューラさん、唐突なのですけど、月はご存知ですか?」

 「本当に唐突ですね。夜空に浮かぶ月ですよね? もちろんです」

 「ですよね。……ですよね」

 何なんでしょうか? リサさんは納得しつつも何か引っかかるような、そんな表情をしています。

 「理由は?」

 「……この時代の月とわたくしの知る月とが同じであるのならば、フューラさんやカナタさんやジリーさんの知る月も同じはずですよね?」

 「当然ですね」

 「……ですよね」

 ……で、何なんでしょうか?

 結局月の話はそこで尽きました。


 朝食を終え、部屋へ。リサさんはアイシャさんの顔色を覗き込んで確認しています。

 「……んん……」

 「アイシャさん!?」

 リサさんの驚く声に全員急ぎ集合。

 ゆっくりとアイシャさんが目を開けました。

 「……ここは……」

 「アイシャさん、私の事は分かりますか?」

 じっくりとリサさんの顔を見つめるアイシャさん。……悪い想像が過ぎります。

 「……暴走王女……」

 「なっ!? ……はあ。心配させないで下さい」

 「ごめん。でも……ごめん……」

 安心したのもつかの間、アイシャさんはまた目を閉じてしまいました。

 「……眠ったようです。しかしこれでアイシャさんは最悪の事態を回避出来ました。あとは……」

 一斉にシアさんへと目線が向きました。

 ……シアさんはあれ以来、指先すらも動かず、ずーっと意識のないままです。もっと医療機器の整った場所であれば、少なくとも回復の見込みだけでも分かるんですが……。



 ――その日の夕方。

 「……んあー……おなかすいた……」

 アイシャさんが、今度はしっかりと目を覚ましました。さすがに体は起せない様子ですけど。

 「アイシャさん、僕の事は分かりますか?」

 「……紛らわしいアンド何とか」

 「アンドロイドです。はあ、こんなやり取りが出来るのならば、大丈夫そうですね」

 食事は……おや、さすがはモーリスさん。もう既にパンと牛乳を持ってきていました。


 喉を詰まらせながらも一心不乱に貪り食うアイシャさん。本当に腹ペコだったんですね。

 「……んはぁ、食ったー。おやすみー……」

 はやっ!

 「まあ、アイシャさんも自身の状況は分かっていますでしょうし、ここは体力回復までゆっくりと待ちましょう」

 「そうですね」

 リサさんの提案に僕たちも乗り、諸々の事は明日に持越しです。



 ――そして翌朝。

 「ふわあぁぁあ。おはよう」

 きっちりいつも通りの時間に起床したアイシャさん。顔色もすっかり回復しています。しかし体を起すのが精々のようで、歩けるまでではないようです。

 「おはようございます。体調はいかがですか?」

 「……んー、おなかすいた。っていう事は、大丈夫かな。でも当分無理はしません。それと、ご迷惑とご心配をおかけしまして、すみませんでした」

 しっかりと頭を下げるアイシャさん。でもまだ少し辛そう。

 「アイシャ、あんたが本気で頭を下げるべきなのは、あたしらじゃない」

 睨むジリーさん。アイシャさんは思わず目線を落としました。

 「……分かってる。ちょっと顔見たい」

 「しゃーねーな」

 ジリーさんがアイシャさんを、ぬいぐるみかのように軽く持ち上げて、そのままシアさんの横へ。


 「……安らかな死に顔」「勝手に殺さないで下さい」

 えっ!? という顔。本気で死んだと思っていたんですね。

 「シアさんはギリギリで死を免れました。シアさんとフューラさんとを繋げて、フューラさんの超回復能力で治したのです。……しかし、姿だけです。意識は一度も戻っていません」

 「………………泣いてもいい?」

 リサさんからの説明に長い沈黙の後、シアさんの顔を見つめたままにこの一言。

 わざわざ言葉で答えを出す必要もありませんね。僕たち四人は一旦ロビーへ。



 ――ロビーでのんびり待機中。

 「フューラさん、どれくらい時間経ちましたか?」

 リサさんからのご質問。この場所には時計がないので、僕の内蔵時計が頼りという訳です。

 「……そろそろ一時間です。戻りましょうか?」

 「ここはモーリス、様子見てきて」

 (うん)

 と、ジリーさんにの指示でモーリスさんが部屋へ。

 「モーリスならば外から様子探れるだろ?」

 なるほど。モーリスさんならではの方法ですね。

 ちなみにこの一時間、僕たちは待つだけなので特に会話らしい会話もなく、皆さん思い思いにブラブラしていました。


 それから数分。モーリスさんが来ました。

 (……? ――――)

 首を傾げましたが、どうやら戻っても大丈夫なようです。


 部屋に戻ると、アイシャさんはシアさんに倒れ込むというか、抱きつくように寝てしまっていました。

 「仕方がありませんね。アイシャさん」と起こそうとしたら、モーリスさんが飛んできて僕の腕を掴んで引っ張りました。その表情は中々に真剣。

 (だめ)

 「と言われましても……どうしましょ?」

 「……フューラ、そっち持って。ベッドをくっ付けて、そこにアイシャを寝かせよう」

 「なんかよく分かりませんが、分かりました」

 呆れが半分、なにかが起こるのではという期待の願望が半分。


 ベッドメイキングを済ませ、アイシャさんとシアさんとの手を繋いでおきました。

 「あはは、フューラも冷静な顔して、相当に心配してんだね」

 「え?」

 「アイシャならばシアをどうにかしてくれると思ったから、そういう事をしたんだろ?」

 ……そういえば、何の気なしに手を繋げましたけど、普段ならば絶対にこんな事はしませんよね。僕が意識するより以前の深層心理では、やはり僕もそれを願っているんですね。

 そして、アイシャさんにはそれが出来ると考えている――。

 「我ながら不思議です。……今の僕は、人間か機械か、どっちに見えますか?」

 「聞くまでもありませんでしょう?」「だよなー」(うん)

 そうですか。

 ……ならば、ここからは僕が皆さんを守らなければ。



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