いつか応えて
第12話いつか応えて
シュッ
俺は前田の行動にビビってしまった。
なんと前田の手にはキラリと光るナイフがあったのだ。
それ違反でしょ。
ナイフを人に向けるなってママに習わなかったのかな?
「随分と俺にビビってんだな、前田さん」
「ビビってんのは、てめえだろ?」
「俺にナイフ使わないと勝てないんだろ。
だからお前はビビってんだよ」
前田は無言でナイフを突き出してきた。
うお、あぶね〜
ナイフは俺の目の前で空を斬った。
ソフィは腰の力が抜けて座り込んでいる。
人質にでもされたら勘弁だ。
「ソフィ!今すぐここから離れろ」
「で、でも…」
「いいから走れ!」
俺はソフィの安全の為に怒鳴った。
ソフィは何度もこちらを振り返りながら
離れていった。
よし、これで心配はなくなったな。
ここで逃げても良いんだけどな、
どうにもこいつを許せないから2、3発殴ってやりたい気分だ。
「おい、てめえ。ここで俺を倒したとしても証拠がないぞ?どうするつもりだ」
前田が嘲笑する。
「証拠ならあるぞ、ほらここに」
俺はソフィを脅していた前田たちの姿を、スマホで動画に撮っていた。
「てめえ、ぶっ殺すぞ。キモいことしてくれたな、死ねッ!」
前田のナイフの突きをギリギリでかわす。
「キモいことをしていたのはお前だ。
絶対に許さない」
渾身の力を込めた拳で前田の腹部を殴る。
休まず柔道技をかけ、拘束する。
拘束している時に前田はモゾモゾ動いていたが無駄だったようだ。
色々習ってて良かった〜。
小学校の頃習い事を頑張っていて良かった、と実感する。
俺は前田を生徒指導に連れていき、証拠を見せてソフィの元へと向かった。
ソフィは校庭のベンチに座っていた。
「ソフィ!あんなクソ野郎ぶっ潰して来た」
俺の声が聞こえたソフィは振り返った。
「亮!あんな無茶はもうしないで!
助けてくれてありがとう…」
「おう。でもな、お前たちを助ける時は無茶なんて思わないし、今回のも決して無茶じゃない。」
言い終わってホッとした俺は、身体の一部に猛烈な痛みを感じた。
自分の脇腹を見ると、制服が赤く滲んでいた。
!?
俺は刺されたのか?
ソフィを見つけるまでずっと必死だったから気付けなかった。
あの時の前田のモゾモゾ動いていたのはこれだったのか。
それを自覚した時、俺の意識は暗転した。
白い天井。
目を覚ますと保健室にいた。
「亮!大丈夫?私のこと覚えてる?
自分のこと覚えてる?生きてる?」
ソフィは泣きながら抱きついてきた。
あ、大きくて柔らかいものが。
「ああ、大丈夫だ。ソフィのことは覚えてるし、もちろん自分のことも覚えてる。」
ソフィは俺の返事を聞いて安心したのか、
一気に言葉を漏らす。
「あの時、もうどうすればいいのか分からなくて、助けを呼びたかったけど無理だったし、亮たちのことで脅してくるから強引に断れないし。
恐かったよー、ほんとに恐かったよ〜。ぅぅぅ。」
「ソフィが俺たちのことを大切に思っていてくれて嬉しかったよ。ありがとう」
ソフィは俺たちに被害を出さない為に、
前田の脅迫を受け入れた。
なんていい子なんだ。
おじさん惚れちゃうわ。
「私こそ、助けてくれてありがとう。
亮にね、話すことがあるの」
「ん?」
「前に夏休み前に好きな人に告白するって言ったでしょ?もうすぐ夏休みじゃない?だから今日告白するつもりなの」
うわー、聞きたくなかった〜。
ソフィが俺から遠ざかってしまうよ。
「そうか、それなら告白してこい」
「うん、する!」
ソフィはベッドから少し離れると
「亮のことが大好きです!」
え?今なんと?
俺はポカーンとしていた。
「あの〜、何か言ってくれないかな」
ソフィが不安げに見つめてくる。
「あ、うん。俺も好きだよ。
可愛くて優しくて友達想いのソフィのことが大好きだ。でも今はまだ応えられない。
友江にもそう答えたんだ」
「そっか…」
「だから、高校卒業まで待ってくれ。
その時には応えを出す!」
無茶苦茶で自分勝手なお願いをする。
「うん、分かった。いつか応えて。
でもこれからはアプローチかけていくからね? 覚悟してね、亮♡」
ソフィにウィンクされる。
可愛い!
やっぱりソフィ可愛い!
でも意外にも願いを聞いてくれた。
だからこそ卒業までに応えないと。
まだ2年半もあるけどな。
心の中で俺は笑っていた。
ここまで読んでくださりありがとうございます
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ソフィ回。どうでしたでしょうか。
これからは新キャラ登場、ラブコメ加速していくので今後ともよろしくお願いします




