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妖怪百物語  作者: keikato
58/921

58 カイナデ2

 カイナデという妖怪がおります。

 これは節分の日、便壺から手を伸ばして人の尻をなでたといい、京都府に次のような話が伝わっています。

 その昔。

 節分の日になると、毎年カイナデに尻をなでられていた男の屋敷が火事となり、庭先にあった(かわや)も土台からすべて焼け落ちました。

 男は一時しのぎにと、以前の便壺の上に掘立(ほったて)の厠を作りました。

 その晩。

 男は大便をしようと厠でしゃがんだとき、「ひえっ!」と声をあげて飛びのきました。

 カイナデの手が出てきて尻をなでられたのです。

「節分はずっと先じゃねえか」

 尻にはクソがべっとりとついています。

「あー、クソまでつけやがって!」

 便壺から声がしました。

「ヤケクソだー」




・ヤケクソ=やけくそ=焼け糞

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― 新着の感想 ―
[一言] うわーかいなでさん怒ってますね(笑) 『くっそ火事なんて出しやがって!』 オチがおさすがです!
[良い点] ひえっ。何でお尻を撫でるんだ。 尻フェチ!? [一言] 『焼けて+クソ』→ヤケクソ とはこれまたキレイに落ちましたね!
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