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1220 ヒヒ猿
ヒヒ猿という妖怪がおります。
これは愛媛県や徳島県に次のような話が伝わっています。
愛媛県南宇和郡愛南町の伝承。
その昔。
鉄砲名人である孫八という男が、本殿太場のヒヒ猿退治を頼まれて鉄砲で撃ったのですが、そのヒヒ猿は岩になってしまったといいます。
徳島県美馬市の伝承。
某少年はヒヒ猿に親を喰い殺され、その仇討ちのため旅に出ました。
峠道で日が暮れ、そこへ火の玉が飛んできたので矢を射ると、十本目にしてようやく火の玉に命中し、そして火の玉が消えると、そこには目に矢を受けたヒヒ猿が倒れて
いました。
少年はヒヒ猿を討ち取って仇を取ったものの、目に矢が射られたヒヒを見て心が沈んだといいます。
メイッタたのでした。
・メイッタ=目射った=滅入った




