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1198 月日の鼠
月日の鼠は『仏説譬喩経』にある仏教説話です。
その昔。
旅人が象に追われ、井戸に垂れた木の根を伝って中に隠れました。
井戸の四方には四匹の毒蛇、底には龍がいて、二匹の鼠が木の根を交互にかじり始めました。
そんなとき、木にあった蜂の巣から五滴の蜜が落ちてきました。
ですが幸運も束の間。
蜂たちが旅人を刺して苦しめ、あげくには野火が発生して井戸端の木が燃え始めました。
象は無常、井戸は生死、木の根は命、鼠は昼夜、四匹の毒蛇は地水火風、五滴の蜜は色声香味触の五欲、蜂は邪心、野火は老いと病、龍は死、そして二匹の鼠は昼夜、月日の流れを意味しているといわれています。
昼の鼠が鳴きます。
チュウ。
・チュウ=チュウ(鳴き声)=昼
・『仏説譬喩経』=寓話によって説かれている非常に短い経典




