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1195 狗国人
狗国人は中華圏外に住んでいるとされる民族です。
男は頭が犬、体が人間で毛は長く、犬のように吠えるといい、女はみな人間で漢語をしゃべり、テンの毛皮をまとっていました。
また彼らは、男は生の物を食べ、女は煮たものを食べたといいます。
江戸時代の百科事典『和漢三才図会』に次のような話が記されています。
その昔。
狗国の妻が狗国から逃げる際、十余双の箸を持って出て、逃げながら箸を道に落としました。
狗国人は家の物を見れば必ず持ち帰る習性があることから、箸に気をとられた夫は追いつくことができず、妻は南京まで逃げ伸びることができました。
この狗国人。
追う道のハシバシで引っかかったのでした。
・ハシバシ=箸箸=端端
・『和漢三才図会』=寺島良安著の絵入り百科事典)




