表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あるアパートの一室  作者: 黒楓
3/5

他で食う牛も(たでくううしも)

蓼食う虫も好き好き??

取りあえずキッチンの換気扇は回したが

部屋はモクモクと煙っている。


ついさっきは慌てて窓を閉めたのに……


今度は……

できれば開け放したい。


ああああ


臭うだろうなあ

汚れるだろうなあ



嘆きながら私は、つい先ほどの……

私の“上と中”を通り過ぎた時間を

頭の中で巻き戻す……



。。。


「お前、最近瘦せてるから……心配でA5の牛肉買って来たんだ…お前に食べてもらいたくて……部屋で焼肉しようぜ!」

<クソっ!! せっかくの仕込みがムダになっちまった!! 『↑』も暴発寸前だし!!……仕方ねえからアイツんとこ行くか! 何かテキトーに甘い事言やあ 股開くしヨ!>


。。。


「なんか……ごめんね いきなりしちゃって…… じゃあ、肉焼こうか!」

<もう我慢できねえ!即、ヤりてえ!! ➡➡ ああ、スッキリした、腹減った!>


。。。


「お前のところが一番落ち着くよ」

<色んなオンナ、キープしてっけど、お前が一番スキにヤれるぜ!!>


。。。


「部屋で焼肉なんて、オレたちサイコーだよな!」

<お前なんて所詮、何をどう汚してもいいオンナだよな!>



。。。。。。。。。



肉が焼け爆ぜる音の前で

この人の口は肉をモグモグ頬張り、ご満悦だ!


そう、私の胸にも

さっきその歯型を

付けられた。



そんなタイミングでIHジャー炊飯器がご飯の“極め炊き上がり”をお知らせする。



「ご飯食べる?」


「ああ」



私は焼き上がったばかりのお肉をカレのお皿に置いて立ち上がる。


“素肌を覆うワンピ”にさせられたエプロンの裾がまくれ上がり、肌色などが見え隠れしても……

カレは一瞥すらしない。


それなのに……


「パンッ!」と爆ぜた肉汁がエプロンの狭間から素肌へ飛び込み


悲鳴を上げた私は

みっともなくも

胸の谷間を露わにした。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ