他で食う牛も(たでくううしも)
蓼食う虫も好き好き??
取りあえずキッチンの換気扇は回したが
部屋はモクモクと煙っている。
ついさっきは慌てて窓を閉めたのに……
今度は……
できれば開け放したい。
ああああ
臭うだろうなあ
汚れるだろうなあ
嘆きながら私は、つい先ほどの……
私の“上と中”を通り過ぎた時間を
頭の中で巻き戻す……
。。。
「お前、最近瘦せてるから……心配でA5の牛肉買って来たんだ…お前に食べてもらいたくて……部屋で焼肉しようぜ!」
⇒
<クソっ!! せっかくの仕込みがムダになっちまった!! 『↑』も暴発寸前だし!!……仕方ねえからアイツんとこ行くか! 何かテキトーに甘い事言やあ 股開くしヨ!>
。。。
「なんか……ごめんね いきなりしちゃって…… じゃあ、肉焼こうか!」
⇒
<もう我慢できねえ!即、ヤりてえ!! ➡➡ ああ、スッキリした、腹減った!>
。。。
「お前のところが一番落ち着くよ」
⇒
<色んなオンナ、キープしてっけど、お前が一番スキにヤれるぜ!!>
。。。
「部屋で焼肉なんて、オレたちサイコーだよな!」
⇒
<お前なんて所詮、何をどう汚してもいいオンナだよな!>
。。。。。。。。。
肉が焼け爆ぜる音の前で
この人の口は肉をモグモグ頬張り、ご満悦だ!
そう、私の胸にも
さっきその歯型を
付けられた。
そんなタイミングでIHジャー炊飯器がご飯の“極め炊き上がり”をお知らせする。
「ご飯食べる?」
「ああ」
私は焼き上がったばかりのお肉をカレのお皿に置いて立ち上がる。
“素肌を覆うワンピ”にさせられたエプロンの裾がまくれ上がり、肌色などが見え隠れしても……
カレは一瞥すらしない。
それなのに……
「パンッ!」と爆ぜた肉汁がエプロンの狭間から素肌へ飛び込み
悲鳴を上げた私は
みっともなくも
胸の谷間を露わにした。