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あるアパートの一室  作者: 黒楓
1/5

私は消しゴム

失敗した人生の書き損じの部分を

都合の悪い事を

みっともない見栄や欲望を

消す為に……


オトコは私を掴んでゴシゴシ擦る



ほらね!

もう白くなったよ!!


でもオトコから

「クソタワケ!! まだ汚れてるじゃねか!!」

と突き返されて

更にゴシゴシ擦られる


私のアタマの端っこが欠けて

爪痕や汚れが

私のカラダにいっぱい付いて


ようやく“紙”は白さを取り戻す


でもオトコはまた怒鳴る!!

「バカヤロウ!! 紙に跡が付いてるじゃねえか!!」


それは無理だよ!!


黒い汚れは消す事ができても

紙に刻まれた跡までは埋められない

なだらかにはならない


そんな当たり前の事が分かってもらえなくて

私は更にゴシゴシゴシゴシ擦られて

バラバラに折れ砕けて

棄てられた


紙をボロボロにされた

腹いせに



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