第十三話 帝国崩壊④
「くそったれがぁああああ!」
ガルバリン達、帝国の勇者パーティ一行は数度のクエストの失敗で、皇帝から謹慎を言いつけられて帝都の宿に閉じこもっていた。
「うるさいぞ、ガルバリン!」
「うるせえのはてめえだ! 俺に指図するのか、ディアス!」
「ああらするさ! お前が突っ走らなきゃ、俺様は怪我をしなくて済んだんだ!」
事実、今回のダンジョン攻略でガルバリンは魔物の群れに突っ込んだ。
他のメンバーもガルバリンに付き合って、魔物の群れに突っ込んだんだが、敵が多すぎた。
しかも、ガルバリン達は調子が悪い。
「なら、なんでお前は回復魔法が効かねえんだよ!」
「そりゃお前もだろ!」
「アタシ達なんですけど!」
パーティメンバーはこの一件でギスギスしていた。
「お前の回復魔法のせいだぞ! なんで回復魔法でダメージを受けるんだ!?」
ガルバリンの怒りの矛先はカルナに向いた。
「………わかりません。本来、回復魔法は神聖な力です。人の傷を癒やします。逆に人に害を与えることはありません。絶対に。回復魔法がダメージを与えるのはアンデットくらいですが……」
「俺達がアンデット、だと?」
「それはありえません。ですから、何か他に原因があるのかと」
その通りだ、とガルバリンは内心頷く。
俺達がアンデットなんてありえない。
だが、なぜ回復魔法でダメージを受けるんだ?
何故だ、何故だ、何故だ!?
「そうだ、呪いだ!」
「呪いだと?」
「ああ、アイツだ! アレンの野郎が俺達に呪いをかけたんだ!」
「なんだと!?」
「よく考えてみろ! アレンを殺した時から俺達はずっと不調だっただろ! あの時からだ、あの野郎、俺達を恨んで呪いにかけやがったんだ!」
ガルバリンの考えは、ガルバリン達ならすれば筋書きはあっていた。
まあ、事実とは全く違うのだが。
「なるほど。それなら筋が通りますね」
「それなら納得なんですけどー!」
「あの野郎、なんてことをしやがったんだ!」
だが、三人ともそれを信じてしまう。
その時だった。帝都に襲撃の鐘が鳴ったのは。
帝都。皇城。
「何者だ!」
「き、北から十万を超えるアンデッドの軍勢が押し寄せてきます!」
「なんだと!? なぜ気付かなかったんだ!」
「わ、分かりません。いつの間にか背後に現れており……」
「くそっ!」
まあ、当然だ。
国境には常に監視のために軍を配置している。だが、アンデットが発生したのは国境の内側だ。しかも警備兵は二人しかおらず、その二人も一瞬で殺されてしまい、連絡することもできなかった。
それから、辺境から帝都に来るには街を三つと村を五つ通らなければいかないが、アンデッドの軍勢はその全てを蹂躙し、仲間として引き入れた。
そのおかげで数万から十万超えの大軍勢と化していた。
「どうすれば良いのだ!」
「リリス様がいれば、なんとか対抗出来たのですが……」
「いないものはいないのだ! なんとかしろ! お前が宰相だろう!」
「そ、そんなことを言われても、このようなことは初めてで……」
「ワシも初めてだ! なんとかしないと、帝国は滅びるぞ!」
もはや、国の上層部は機能していなかった。
喚き散らすだけの無能が集まる烏合の衆と化していた。
その時だった。
「待たせたな!」
ばっと、皇帝達はそちらを見た。
そこにいたのは、謹慎中の勇者パーティだった。
ガルバリンは内心、ニヤつく。
良いチャンスだ。
ここで功績を挙げれば、汚名も返上でき、一躍ヒーローだ。
それにこちらにはカルナがいる。アンデットなら、簡単に討伐できる!
と、ガルバリンは思っていた。
それまでは。
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誰も信用できないので絶対に裏切れない女奴隷を買うことにした〜帝国に裏切られた俺は奴隷たちに癒されながら、英雄になります〜
【一章完結しました】
【現在休載中】
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是非、読んでください。




