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リトルメモリーズ  作者: 陽さいど
1/16

1話 『彼女は叫ぶ』


今日も怒声が校内と校外に響き渡る。



────────────────────────



「あんた失礼すぎるでしょ!?」


1人の少女が朝から怒声を解き放した。

学校全体に響くようなとは比喩だがそれほどまでにうるさかった。


「あんま怒んなよ、耳が死ぬ」


「そんな、部分的な死に方あってたまるもんですか!それに私の声そこまでうるさくないし!」


はぁ と呆れたような顔と態度で少女と対面する。

少女はひどく怒ったようだ。


「どの口が言ってんだか...。空気清浄機も泣いてんぞ」


「私の声、空気清浄機に干渉するほどうるさくないし臭くないから!」


案外比喩じゃないかもしれないな。と、少年は心中呟いた。なにせ、街で噂になるようなやつだからだ。

「朝から元気やねぇ。夫婦喧嘩は教室ではよしなさいよ」


少年の友達であり、少女の親友が冗談半分でそんな事を言い出す。


「夫婦喧嘩じゃねぇよ。飼い犬のしつけだ」


「死ね!」


少女のグーパンチが少年の頭を殴る。そして、冗談を言ってきた少女が引いたような目で少年達を見る。

「え...あんた達そんな仲やったの...?あんたそんな性欲凄かったっけ?」


と、少年ではなく少女を見る。


「何でこっちを見んの!?こんだけ長くつき合ってそんな信用なかったの!?」


「いやぁ...なんか、夏目の方が性欲強そうだなぁって思って。翔はそんなの興味は無さそうだし」


今頃だが少年の名前は 九 翔。やのつぐかけると読む

そして少女の名前は 石田 夏目。

ちなみに途中から出てきた少女の名前は 二上 玲奈。

3人とも生徒会に所属している。


「失礼だな。俺も性に興味はある。至って健全な男子生徒だからな」


「健全なら性に興味ないと思うよ。うん。ていうかそれなら何で表情とか、言葉に出さないの?俺、お前見てるとムラムラする!とか言わないじゃん。夏目って結構男子からは眼福な存在だと思うけど」


夏目が赤面になる。それを見ながらくすくすと玲奈が笑う。


「そんなこと言うキャラじゃないしそんなキャラで帰宅部だったらクラスで浮くこと間違いなしだよ。まぁ夏目のボディーは結構グッジョブなんだけどさ、なんかうるさすぎるからそこまで思考が行かない」


「もったいないねぇ、翔も」


「何いってんのさ!てかあんた達本当に生徒会のメンバーなの!?本来ならこんな会話しないと思うけど!?」


変態な生徒会も悪くないが教師にとっては天敵である。なんといっても最終的に保護者からバッシングをうけるのは教師ーズだからだ。


「まぁそれは置いといて、どしたの。てか、なんで言い争ってたの」


「置いてかないでよ!...で、言い争ってた理由?それは」


「俺から説明しよう」


当然、翔が手を挙げ自己主張を始める。

だが、慣れている光景だ。何故なら大抵の事は意見が合わないから、そういう事は意見が通るようにする基本だからだ。


「そう?わかった。じゃあ翔が説明してー」


「任された。数分前の事である」


急に気だるげだった翔の目が謎に気合の入った目に変わった。


────────────────────────



「ねー?翔ー。原稿、目通した?明日だよ?発表大丈夫なの?」


「んあー...。まだ見てない。もしかして、覚えなきゃいけねーの?」


「当たり前じゃん。先生言ってたじゃん」


因みに発表とは、英語で学校の取り組みや、伝統文化についてのスピーチである。


「...え、お前どしたの。風邪でもひいた?」


「え?」


何かいつもと違うか体を見渡す。

だが、そこには普通の夏目がいるだけだ。


「え?私、今日何か変?」


「いや...なんか今日は随分静かだから。俺が何か言ったら罵声で返すのがお前だし」


「罵声とかいうな!」


「あー、それそれ」


やっといつもの夏目に戻ったと、何故か安心する翔。


「お前が静かになったらお前じゃなくなるしな。個性が死ぬ」


「なによそれ!私そんなうるさい?」


と、疑問を投げかける。

そして、翔が哀れむ様な目で夏目を見る。


「お前少しは現実と自分を見ろよ...」


「は!?私、そんな自分と現実を見るような事してないし!いたって普通に生活してるし!」


少し間をおき翔が話し出す。


「......少し待って。ちょっといいものやるから」


ん?と疑問の顔で翔を見る。正直、夏目は何を貰うのか全く分からなかった。


「...はい。学校終わってからでいいから少し診てもらえよ...。俺もついていってやるから」


と、渡されたのは町の簡易地図だった。

その中には星マークが書いてある。


「そこ、俺のオススメの精神科。さすがに診てもらった方がいいと思うぞ」


「は!?あんた失礼すぎるでしょ!どんだけ私の評価低いのよ!」


「低いとか以前の問題だな」


からかいではなく本気で翔は言っている。

さすがにそれで就職できてもやっていけないぞと思ったからである。


「お前、将来就職してもやってけねぇぞ。部下とか段々距離離されるぞ。最終的には身体売らねぇと食ってけなくなるかもだぞ」


「やめなさい!身体売るなんて冗談じゃないよ!それに、部下ができても私はプライベートでも関われるような仲になるから!」


「それはまた迷惑な上司だこと。寝言は寝て防音マスクつけて言え」


翔なら、プライベートで関わってくる上司など絶賛お断りだ。


「防音マスクってなによ!あんたどんだけ失礼なのよ!」


────────────────────────

「こんなかんじ」


それを聞いた玲奈が呆れたような顔で翔を見る。

それをみた夏目がどや顔をきめる。


「翔。君は何も間違っちゃいない」


「だよな」


驚いた顔で夏目は玲奈を見る。夏目の視線の先にはニヤニヤと笑う玲奈の姿があった。


「この裏切りものー!!!」



────────────────────────



読んでくださりありがとうございます!

こんな物語でも最後には泣けるようなものにしてみせます!

どうぞ今からおねがいします!!






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