出立するケフィンさんたち第三騎士団
Side:ユージ
魔国へ各国から返答を返す前に、各騎士団や傭兵として参加する冒険者たちはそれぞれ出発していった。
「ユージ様、父として頼みがあります。」と僕はケフィンさんが出立する前日に部屋に呼ばれていた。
「なんでしょうか?」
「フェリシアの事を頼みます。」と言って頭を下げるケフィンさん。
ケフィンさんからは魔族がどれだけ強いかは教わっている。
あのベルチェの町で、現れた魔族は人間に変装していたそうだ。
実際の魔族の姿は、赤黒い肌に尖った耳、そして高位魔族には、角とコウモリ型の羽があるそうだ。
「はい、もちろんです。 魔族がどれほどか不明ですが、それでも彼女を守ります。」と僕は男らしく返事をした。
「ありがとう。 これで心おきなく俺は戦場へいける」と言ってくれたケフィンさん。 だけど、その表情は、なんとも晴れない顔をしていた。
「ケフィンさん、まだ心残りが?」
「あはは、バレましたか。 スヴェンの事ですよ。」と言って眉をへの字にして言うケフィンさん。
やっぱりか、と僕は内心つぶやいた。 僕としてもなんとかしたいけど、こればかりは何もできない。
「あれからラビスの町のギルドでも来てないって聞いてます。」と僕は、当たり障りの無い言葉しか返せない。 ケフィンさんに恩義は感じているけど。。
「ええ、どこで何をしているのか。 この前の会議で、オールポート当主ステイン殿に話したが、しらを切られてしまったよ。 俺もなんでスヴェンを養子にしなかったんだろうな」とぼやいている。
「もし彼に会う事があったら、ケフィンさん、ヒルダさんが心配しているって伝えておきます。」としか言えなかった。
「ああ、頼むよ」と言って、僕たちは握手した。
そして、その翌日にケフィンさん達第三騎士団は出立した。
僕は見送りに行ったけど、その時は多くの言葉は交わさず笑顔でお互いの無事の帰還を約束して別れた。
そして僕はというと、ケフィンさん達第三騎士団の出立した翌日に、ミゼラ町にむかった。
ラビスにいた仲間達は既にミゼラ町にむかっている。 僕、ティア、アンディは、ミゼラで合流する予定だ。




