勇者は東の洞窟へ
Side:ユージ
僕は、半年前に地球の日本から召喚された。 現在、ホワイス王国、そしてティエメン帝国や亜人のすむ亜人国は度重なる魔国の魔族の襲撃により防戦状態っていう話だ。 それに贖うため、魔国にいって魔王を倒してほしいと、僕を召喚した第二王女ティアリナ・リュー・ホワイスに言われた。
彼女も聖女として回復役として共に行動するとの事だ。
僕は今、帝国のセルジオ学園に通ってる。 従者として盗賊で仲間になったミュウと一緒に。
もともとは、リューアズ学園に通ってたが、戦力そして仲間になってもらえる同年代を求めて、僕はセルジオ学園にくる事になった。 ティアは王国に残って、王国側の仲間を探してる。
セルジオ学園で出会ったのが、ジョアンナ、カトリーン、フェリシアだ。 3人とも3者3様に美少女だ。
ティアも可愛い。ミュウは憧れの獣人でしかもウサギでモフモフで可愛い。
僕を鍛えてくれているのは、フェリシアの両親で、最近まで魔国との前線にいた第三騎士団長のケフィンさんと隊員のヒルダさんだ。
2人とも、剣術も魔法師としても超一流らしく、ケフィンさんは帝国でも人望が厚い。
日々鍛えてもらってるが、僕はまだまだだ。
そして、前回は初級ラビリンスの西の洞窟をなんとか仲間達と一緒に制覇した。
そして今、僕は東の洞窟にきている。 今回の目標は、30階層だ。
「はぁはぁ、とりゃあああああ」って重い両刃剣で叩き切る。
「ユージ様、ようやく様になってきましたが、まだまだ剣に振り回されてます」ってケフィンさん。
「ああ、僕にとってはこの剣は重たくてね。」
「魔力循環をもっと効率よく使えば軽くなります。」っていうのはフェリシアだ。
彼女も同じ剣で、軽々とあつかってる。
「なるほど」って感心しつつ、この世界で初めてふれた魔力を循環させていく。
「フェリシアのいう通りだよ。」って僕。 まじで剣が軽くなった。 身体も軽い。
「よし、次」っていって、今度は横にふって魔物の胴体を切り飛ばした。
「帝国にきてたった数ヶ月でここまでとは、さすが勇者様です。」ってケフィンさん。
「次は魔法で」ってヒルダさん
「はい、≪サンダーニードル≫」って唱えると、雷の槍が魔物たちにつきささり絶命していく。
「ユージしゃますごいでしゅ。 こんなに早く中級魔法を使えるなんて。しかも固有魔法でしゅ。」ってミュウだ。
ミュウの職業は盗賊で戦闘を行いながら、罠の解除とかしてくれる。
カトリーンは拳で打ち砕くタイプ。 でも、纏とかっていう最上級の魔法で炎をまとって戦ってる。
凄い、もうファンタジーの世界だ。
ちなみに、ジョアンナは後方の攻撃魔法師。 広範囲で魔法は放つし、それ以外にレイピアの使い手でもある。
そして、最近仲間にしたジェニー。 やっぱりファンタジーにはエルフだよ。
彼女は、はっきり物をいうタイプだけど、風魔法を得意とし、弓を扱うが、身軽でナイフの投影とかも凄い。
「僕だけじゃ、ここまではこれないよ。 早くみんなみたいに一人前になりたいよ」って僕は彼女達の中で一番弱い。
早く、頼れるくらいの強さがほしい。
そして、目的の30階層まで到着した。
約1週間かかった。 もう野宿とか野営とか慣れてきたよ。
マジックバックのおかげで大荷物運ぶ必要がないのが利点。
◇◇◇
30階層のある町の宿屋で一泊して、明日に帰還用ポータルで地上に戻る事になった僕たち。
「ユージ様、いい?」ってジェニーが僕の部屋に尋ねてきた。
エルフだけあって美人だ。 残念なのがちょっと胸が小さい。
そういえば、あのルーって人、すごい美女だったし、巨乳だったな。
「いいよ」って行って僕は部屋のドアを開けた。
彼女は部屋着で、少し大人っぽいワンピースを着ている。 綺麗すぎだろ。
「それで、何か用?」って僕。
「今回の討伐の感想を聞こうと思ってね」ってニッコリ笑みをこぼすジェニー。
「連携の事なら、ジョアンナ、カトリーン、フェリシア3人とも集中力をかけてたね。 危ない場面が何度もあってジェニーに救われたよ。 それに、ミュウもすこし精彩さが欠けてたようにも」って僕は正直に答えた。
「やっぱり。 私もそう思ったのよ。 スヴェンに会ったのがまずかったのかも」
「あれから、その話題をふっちゃいけないと思って話してなかったけど、その彼って強いの?」
「それがさっぱりなのよ。 彼、ラビリンスをソロで攻略してたから、まったくもって彼の戦闘能力は未知数。 私と元仲間が出会ったのだって、たまたま酒場で独り飲んでる彼を誘った程度なのよ。 ただ、魔力量が尋常じゃないくらい多いから、それなりに強いとは思うけど」
「へぇ~、誰も彼が戦ってるのみた事ないって事?」
「そう。 でも、半年でランクDからランクBになったから、それ相応の実力はあるはず。 ユージ様は、3か月でランクBだから比べる対象ではないと思うけどね」ってニッコリ笑うジェニー。
「ジェニーも彼の事が気になるんでしょ?」
正直、あの整った顔だ、それで強かったら誰でも惹かれるだろう。 僕は彼に嫉妬してるのかもしれない。
「やだ、男としては見てないわよ。 ただ、どのくらいの実力があるか知りたいっていう興味はあるかな。」
「なんで?」
「だって、1年前までは、魔法の行使すらできなかったのによ。 それが使えるようになったっていうのが気にならない」
「確かにね。 それよりも僕は弱いから。 もっともっと強くならないと」って僕は拳を握った手を見た。
ジェニーが僕の拳の上に手をおいてきた。 ドキッとするじゃないか。
「私、強い男が好きなの。 早く強くなってね」って言われて、唇を軽く重ねてきた。
「おやすみ、勇者様」って言って部屋をでていった。
今の何? 僕のファーストキスだ。
そりゃ勇者として召喚されて、この国は複数婚もあるって言われて、ハーレム願望だってある。
同年代のジョアンナ、カトリーン、フェリシアは、まだ僕にふりむいてくれない。
よし、もっと強くなれば彼女達を振り向かせる事ができるかもしれない。 ティアもミュウも。 そして、ジェニーだって。
そんな事を考えてた。




