私達のがんばり
Side:カトリーン
スヴェンが家にも学園にも戻ってこなくなって数週間経過した。
落ち込んでいるフェリシア。 最初のころは、毎朝ジョアンナと一緒に学園に通うために迎えにいったり、帰りも一緒に下校していた。
けど流石に女の子独りにさせるわけにもいかず、フェリシアは今ジョアンナの家にデッケル夫妻が遠征から戻ってくるまで住むことになった。
「ジョアンナ、そっちはどうだった? 今日、カスペル様に聞くって
言ったじゃない」って私。
「ええ、何度も会長にランチに誘われてたから行ったけど、ジョアンナが言っていたスヴェイン君をイジメていた男子生徒たちのことを何気なく聞いたわ」ってジョアンナの曇った表情をみてるだけで次の言葉がわかる。
「ただ挨拶したぐらいの関係で終わり?」って私。
直接彼らにも問いただしたけど、カスペル様と話したこともないって言っていた。
確かに、彼らは平民か下級貴族の次男とか三男ばかり。
そんな彼らがカスペル様と一緒にいるところも私の友人たちや彼らの知人にも聞いたけど誰もみたことがないっていっていた。
「ええ、その通り。 というよりも名前すら知らなかったわ」ってジョアンナ。
「「駄目ね」」って二人一緒に言葉を紡いだ。
それに、スヴェインをイジメてたのもただスヴェインが『無能』だったからっていう理由。
学園では弱い者はイジメ対象になるから、それ以上の追求はできない。
「でもね、会長が、イジメは良くないって言ってくれたの。 それで、生徒会でも取り締まっていこうってことになったわ。 ただ」ってジョアンナ。
「ただ?」
「生徒会で取り締まって行くのも人数が足りないって話になって」ってジョアンナの言葉がつまっていく。 何か言いにくそう。
「それで?」って私。
「カトリーンも生徒会のメンバーに入ってくれないかって。。。」ってジョアンナ。
私は何度か生徒会の勧誘を断っている。
理由は、弱いスヴェインを守るためにも私が強くなるため。 だから、自身の訓練に時間を費やすためにも断ってきた。
それを直接スヴェインに見せることはなかった。 どうしてもスヴェインを目の前にすると強がってしまって、思っていることと反対のことをしてた。
私、変わるっていったじゃない。
「カトリーンが、強くなるために努力しているのは知っているわ。 そのために生徒会の活動を断り続けたのも」って悩む私に言うジョアンナ。
「目的もね」ってジョアンナ。
「え!」って私。 自然に頬が赤くなる。
「スヴェイン君のためでしょ」ってジョアンナがしたり笑顔で突っ込んでくる。
「知ってたの!」って私。 顔はもう真っ赤だと思う。
「どれだけの付き合いだと思っているのよ」ってジョアンナだ。
「そう。 スヴェインも気づいてたかな」って私。
態度でバレバレってことで、いま物凄く恥ずかしい。
「それは分からないわ。」ってジョアンナ。
もう、そういう所は、はぐらかされて言うのは昔から。
「話がそれたけど、会長の勧誘どうするの? 私としては、カトリーンが生徒会に入ってくれるのは助かるし、それに一緒に学園を変えていけるじゃない」ってジョアンナ。
「どういう事?」って私。
「イジメをなくすことはスヴェイン君がいつ戻ってきても大丈夫な場所になるし、それに、私はまだ会長の言葉を信じてないの」ってジョアンナの目には力が入っている。
「会長を見張るためってこと?」って私。
「ええ、そう。 1人よりも2人。 人数が多いほうがいいわ」ってカトリーン。
「そういう事ね。 カスペル様の監視もってことね。 それだったら入るわ」って私は返事をした。
こうして私は、スヴェインのために今まで断っていた生徒会に入ることになった。
素直になるって決めたの。
スヴェイン、早く帰ってきて、変わった私をあなたに見せるから。




