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ミゼラ町の惨状

Side:???

俺は、王国の救助要請で帝国から派遣された国境警備隊の団長ケフィン・デッケルだ。

「団長、こ、これは」と俺達がミゼラ町についたのは、王国からの支援要請がきて準備して急いで出発したが、要請が夜というのもあるし、距離もあって到着したのは翌朝になった。 これでも、かなり急いだ。


その惨状はすさまじく、建物は倒壊されており、なんといっても燃えおちた焦げた匂いと、わざわざ山々になっている人間の死体の死臭だ。 たしか、ミゼラ町の人口は、約5万だ。

相当数にあたる数の死体。 女、子供と関係ない。

「これでは生き残りはいなさそうだな」と、溜息がでる。

「王国の応援も全滅のようです」といって、ご丁寧に騎士団の援軍は別の山になってる。


「もしかしたら、生き残りがいるかもしれん。 一応、捜索だ。 俺は、あそこの高台にいってみる」といって、町から離れた高台にも一軒家があった。 すでに倒壊しているが、地下とかがあって無事な住人達がいるかもしれない。


◇◇◇

俺が高台の一軒家についた。

燃えた家からは3体の遺体。 ここに住んでいた家族なのだろうか。


とりあえず、埋葬した。

「これは生き残りはいなさそうだな」って独り言だ。 

だが周辺を捜索すると、焦げた火の跡は、森のほうまで続いている。 

まさか逃げた家族でもいたのか。


俺はその後を追跡し、森の中へはいっていった。

数分経過した所だろうか、白髪の少年が倒れている。

急いで近くに行ったら、かなり重傷だが息はしている。 

俺は、急いで彼を抱き上げ、森を出て馬にのり隊員達と合流した。


「生存者がいた。 早く回復を!」と叫びながら、同行している医師に託した。

「た、隊長。 くまなく探しましたが、残念ながら。。。」と涙ぐむ隊員。


それから俺達は、王都にいるオールポート子爵と王都の援軍を待つことになり、その間、死体の埋葬処理だけをしていた。


ーーー

ミゼラ町の滅亡

ーーー

Side:ケフィン

俺のいる仮設テントに、男が訪ねてきた。

「私は、ステイン・オールポートです。 あなたは?」ってこのミゼラ町の領主だ。

「はじめまして、私はティエメン帝国の第三騎士団長のケフィン・デッケルと申します。」とあいさつして、その後、俺達がみた惨状を報告した。


「ま、まさか、町民たちが全員とは」と項垂れるオールポート当主。

国境と町とは言え、かなり裕福な町だったと噂は聞いた事があった。

帝国との唯一交易していた町だ。 

それを失うのは帝国としても痛い。

「いえ、少年が独り生き残っておりますが、まだ意識不明でして」といった。

「その少年とはどこで発見されたのでしょうか?」

「高台の一軒家で家族と暮らしていたのでしょう。 魔族からの攻撃で逃げたようですが、ただ火傷をおっており重傷です。 命はとりとめましたが」

「そ、そうですか。 その少年に会う事は?」

「そ、それが、白髪なんですが大丈夫でしょうか? 王国では忌み子の扱いと聞いた事が」と俺がいった瞬間に黙るオールポート当主。

「い、忌み子が、この町にいたと。 そんな報告は受けてない!」と叫んだ。

やっぱり。 きっとあの家族が、匿っていたんだろう。

「それで、その少年ですが、我々帝国のほうで引き取る事を考えておりますがよろしいでしょうか? 

家族もなく、孤独。 その上、王国では住みづらいかと」

「すみませんが、そのように取り計らっていただけると助かります」というオールポート当主。

「あとは、我々のほうで一刻も早く復興させるので、帝国の方々は明日にでも」と言われた。

もともとそのつもりだ。

援軍要請で来ているだけで、引継ぎが終わったら帝国に戻る必要があるからだ。

「ええ、明日には帝国へ出立します。」 と言って、俺は翌日には、オールポート当主たちに見送られてミゼラの町を旅立った。

俺の乗る馬車には、白髪の少年。 

医師と一緒にいるが、まだ目覚めない。

この少年はいったい。。


◇◇◇

Side:ステイン

魔族がミゼラ町を襲撃したという報告を受け、急ぎミゼラ町にきた俺と王都の騎士団だ。 

到着した時は、あの美しかった高層の建物がすべて倒壊されている。 

生きているのは、援軍要請できている帝国軍の者達だけ。


いまだ焦げ臭い町。

ここの税収でかなり儲けていたが、これは痛手だ。

そして、俺があった帝国軍の団長によると、町民、援軍にきていた国境の王国軍は、すべて魔族に殺され山のように死体が積みあがっていたと。。 あまりにも衝撃的な情報だった。

財のみならず民までも。。 しかし生き残りの少年がいるというではないか。

が、少年は白髪で、高台の一軒家だったとおぼしき場所から離れた森で発見されたという。


スヴェンだ。 俺は、すぐわかった。

あの家にはスヴェンだけしか住んでなかったが、家族がいたと。

いい勘違いをしてくれてる。 スヴェンを王都に連れて帰るわけにもいかない。 

なんせ『無能』だ。 

ミゼラ町がこうなった以上、あいつへの資金援助もさらに無駄になる。

渡りに船か、その騎士団長がスヴェンを帝国につれていくっていう。

厄介者を連れて行ってくれるなんて奇特な奴だ。 

スヴェンの存在は、わが家とこの町のものしかしらない。 

長男のアンディにもしもの時があった場合に別邸で暮らさせていたが、報告じゃ剣術の才能もない。 

それに、今、セリーヌのお腹の中には第三子がいる。 ある意味、幸いした。 

俺は、スヴェンは死亡した事にして、生存者なしと国に報告し、ミゼラ町の復興に当たる事になった。


王国からも援助金が出たし、移住希望者もいる。

なんとかなるだろう。

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