声帯って筋肉だっけ。
じゃあ、今日は、和食にしようかな。
初めて澪ちゃんと会った日は、洋食だったっけ。
頭の中は澪ちゃんのことばっかりだ。
その時、メニュー表が目に入った。
暑くなってきたので、もうすぐ冷やし中華を始めます。
もう夏だな。そう思った。
そっか。ここは食事制限がない人だけが利用できる食堂だから、冷やし中華が食べられるのか。
始まったら食べよう。澪ちゃんその時居るかな。
「ごちそうさまでした。」
この後は何しよう。そういえば今日はお母さんが来てくれるんだっけ。夏服届けに。
病室に戻ろう。
お盆を置いて、廊下に行こうと思った時だった。
うわぁ。
急に足に力が入らなくなってしまった。
腕にも力が入らない。起き上がれない、、、、。
誰か、助けて。
体が、何も動かせない。
声が、何故か出ない。
声帯って筋肉だっけ。
すぐに看護師さんが駆けつけてきてくれた。
体を起こして、車椅子に乗せてくれた。
ありがとうございます。そう思うに言葉が出てこない。
なんでだろう。
看護師さんはすぐ、私の腕の部屋番号と名前を見て、病室に連れて帰ってくれた。今日はもう立てないな。
病室に帰って横たわる。
その時お母さんが来た。
「結香夏服持ってきたよ。」
「っあ。お母さん。」
あれ。声が出た。
さっきはびっくりしただけだったのかな。
きっとそうだ。今は喋れるんだから。
今度、あの看護師さんに会ったらお礼言おう。
そうしよう。
「お母さん、最近ね、澪ちゃんに会えないの。」
「あら、そうなの?」
大丈夫。なんとかなるはず。




