学校に行くために
「おはよう。」
心の中でそう言う。今日は春乃ちゃんに会える日だ。
今日の運試し。立てるかどうか。
あれ?
柵が持てない。
え?
もう一度策を掴んでみるが、掴んだ瞬間柵から手が落ちる、握る前に。もちろん立てるわけがない、、、
今日に限って立てないんだ。
窓の外を見ると、晴れていた。
梅雨が今日だけ終わったみたいに。
春乃、どんな顔するのかな。
不安だった。ちょっとだけ。嫌がられないといいな。
9:00まで時間はたっぷりあるけど、朝ごはんを食べたら、準備を始める。
なるべく「いつも通り」に戻したかったから。
ボサボサの髪を綺麗にして、体をなるべく起こしてむくみをとって、顔も綺麗に洗って。
いつもより、丁寧に、綺麗に。
前まで30分で終わっていたことが、2時間もかかった。仕方がない。だから工夫しなきゃ。
シャツに袖を通す。スカートを履いて、、、
ウエストを看護師さんに締めてもらう。
前回履いた時よりさらに細くなってしまった。
リボンを締めて、ジャケットを着る。
いや、やっぱり着ないどこう。
ジメジメしてるし、妙に大きいし。
前髪はドライヤーで上手くやって、髪の毛は下ろしてく。なるべくいつも通りに、思い出しながら。
これでプラス30分。合計2時間半。
時間かかっちゃったけど、上手く出来た。
その時お母さんが来た。
「おはよう、結香。制服似合ってるね。懐かしいな。
9:00だよ。行こっか。」
「うん」
今日は病院の車椅子が乗る車で学校まで行く。
緊張するな。久しぶりに会える。
そんな期待を胸に私は学校へ向かった。




