EP19 祭りの日に④
雪姫は知略戦を好みます。知略力戦タイプ。緻密なコントロールの剛速球と言ったイメージです。コラボのアリスと似ていますが、アリスは知略変化球タイプです
いい案が浮かばない。
無策では、動くこともでき来ない。時間だけが過ぎていく。
みんな困ってた。
落ち着け、落ち着け。考えるんだ。困っている場合ではない。
考えろ!考えろ!雪姫!
私は必死に考えた。答えがないことは考えるだけ無駄。だが、答えがないでは済まされない。ないなら絞り出すんだ!
「・・・・ある。いけるかも」
私は、閃いた。確実性は乏しいかもしれないが、解決策はある。
「雪姫様、時間があまりございません。マリア様のステージは、間もなく夜の部に入るところでございます」
フィナーレを迎えれば、自爆が始まる。
それまでにケリをつける。
「王様、協力して!」
「1時間くれ。いつもと違って、皆は街に出ているからな」
分かった。配置が済んだら連絡宜しく。
「ギャリソン、メンバー集められる?」
「勿論でございます。ブルック様とサマンサ様の保釈金は、支払い済み。アーロン様も待機して頂いております」
流石早い。でもギムがな…。あいつは捕まらないか?
「お任せください。これでもギルドの執事長。ギム様の取り扱いには、心得ております」
よし、任せた!私たちはギルド待機。揃い次第、コロシアムへ行く。
この作戦には、ギア族の協力が不可欠だ。
国に所属する、解析型の協力無しでは、成り立たない。
私たちはギルドの戻る。
「雪姫」
「姫?これはいったい?」
「何かあったのかい?」
「皆さんの慌てようは?」
ブルックやアーロン君、サマンサ、テレサは事件を知らない。
ジェームス係長が説明する。
その間に、私たちは、コロシアムの作りを把握しておく。
「コロシアムから出ると爆発とか、時間が来れば爆発なんて高度な魔法は、聞いたことが有りませんよ」
「ペンギン如きに、できる芸当ではないな」
確かに。そう考えると、バックが付き、念入りに準備がされた作戦だ。
王都の壊滅も、それなりの規模だろう。
「ピンポンパンポン~お祭りをお楽しみの皆さんへ、迷子のお知らせでございます」
無線放送?ギャリソン?
「迷子の目つきの悪く、刀を手にし、酒臭い男の子。ギルドスノープリンセスにて、マリア様がお探しになられております」
なるほど!そうきたか!
ドアが激しく開く。「マリアは何処だ!!!」
もう来た。扱いなれてる。
「ギムに説明。私はマリアの所で、作戦の説明をしてくるね」
王様の準備まで、まだ時間がある。
先にマリア達に、現状を伝えてくる。
「マスター?本当ですか?」
裏方のリアちゃん、ダイルなどに説明する。
「この作戦は、マリアの協力も必要。リアちゃんにも、頼みがあるから」
作戦の説明と準備を頼む。
「まもなく公演は、歌のパートに入り、その後は演舞を行い、フィナーレと続きます」
進行役のクレアちゃんに、時間稼ぎを、お願いする。
「状況をマリア様にも伝えます」
ギア族同士は通信が可能だ。
リアは、ステージに居るマリアに情報を伝える。
当然マリアも、事態を聞いても態度には出さない。
日が落ちる。スポットライトがステージを照らす。
「雪姫様、国王より配置完了との連絡でございます」
よし、準備完了だ。
「リアちゃん、ギア族の統括をお願い」
「はい。任せてください」
「俺たちは観客席に出て、観客の誘導だ」
部隊は4つ。
解析型ギア族の部隊。統括はリアちゃん。
自爆兵を取り押さえる、王宮兵団。
自爆兵に魔法を掛ける、王宮魔法部隊。
観客を安全にコロシアムから避難させる、スノープリンセス。
この4つの部隊の連携が、作戦の成否を分ける。
「作戦開始!」
私の声で、動き出す。
「みんなぁ!私の新曲を聞いてください!」
マリアがステージ上で、歌を披露する。
「タイトルは『砂漠のペンギン屑野郎!』です!」
ここに居る観客は、マリアのファンたち。反ギア族思想の人間は、居ないはず。
そして、こんな歌を聞けば、ペンギンのメンバーは、面白いはずがない。感情は、必ず顔に出る。
ギア族の子たちが、観客の顔から、砂漠のペンギンを割り出し、リアちゃんに伝える。
リアちゃんは、王宮兵団に自爆兵の位置を伝え、確保してもらう。
確保した自爆兵に、魔法部隊が魔法の凍結魔法を掛け、安全な場所に移動。
全員の確保が済み次第、マリアに事を説明してもらって、観客を避難させる。
これが私の立てた作戦だ。
組織を罵声する歌詞。
怒りを露わにする者。耳を覆う者。感情の変化をギア族は見逃さない。
「Aブロック2F A-2-14 男性」
「Aブロック3F A-3-58 男性」
「Cブロック1F C-1-70 男性」
索敵をするギア族から、リアちゃんに情報が入る。
それを王宮兵団に伝え、確保が進む。
敵の数は、それほど多くはない。
広い観客席では、互いに確保されていることは気が付かない。
48人を確保。
観客にマリアが説明を始めた。
「みんなぁ~よく聞いてぇ~王都に攻撃が来るの!誘導するから、指示に従ってねぇ~~~慌てちゃダメだよ~」
アイドルプログラム・・・あまり知性が感じられない。
「雪姫、よくやった」
王様も来てくれた。
後は確保したやつらから、王都の攻撃法を聞き出す。
出刃包丁の出番だ。
「マリア様の調整完了しました」
マリアを元に戻す。
「敵の自白、頂きましたであります」
真っ赤な飛鳥さん。
「魔物に襲撃させるだと?王都をか?」
ペンギンの作戦は、魔物による王都襲撃。
「そんな馬鹿な。魔物をコントロールできるはずがない」
ブルックの考えは、一般的に正しい。
魔物は、魔物だ。飼いならすことは、稀。
まして芸を仕込むなど不可能。当然、思うように動かすこともできない。
が、自白は嘘ではなかった。
「北北東より、王都に向かう大量の翼竜と、魔豚を確認!距離70kです」
理由は後で考える!防衛戦だ!
次回は敵VSスノープリンセス。テレサに注目です。




