妹モード、姉モードの小さいけもの耳ろぼっと
祝日の日。
「お兄ちゃん」ゆさゆさ。ゆさゆさ。
んーん。なんだよ。今日は祝日だよ。寝かせてよ…
僕は眠かったので無視してた。
「お兄ちゃん。もう。起きないとこれだぞ」
どすん。お腹の上に重いものが乗ってきた。
ぐふ。すごく重いけど、我慢。無視しよう。
「お兄ちゃん。お兄ちゃん」ゆさゆさ。
小さいけもの耳ろぼっとめ。妹モードのせいか。
「起きないと死にますよ…」
今度は大きいけもの耳ろぼっとの声。
「えいっ」どっすん。
僕の太もものところにすごく重いものが乗ってきた。
「…」僕は我慢した。
「今度はお腹の上に乗りますか。どう重いますか?」
なんか文章にすると漢字が間違っている気がする。
ゆさゆさ。ゆさゆさ。
「もう。なんだよ… 重いよ…2人とも…」
「ちっ。じゃあ。おりますか」と大きいけもの耳ろぼっと。
小さいのも下りる。
話は昨日にさかのぼる。
「ねえ。妹モードって何?」小さいけもの耳ろぼっとの購入後に聞いた。
「それは言動が妹っぽくなるものです。背中のハッチを開けると、DIPスイッチがあります。
妹のほうにスライドしてもらえますか?」
僕は小さいけもの耳ろぼっとの背中のハッチを開けて、DIPスイッチをスライドさせた。
「これで何かかわるの?」
「何しているの。お兄ちゃん。私の服をたくしあげて背中なんか見て。えっち…」
言動が妹っぽくなった。
「ふーん。じゃあ。姉モードは?」
「それは、今はだめ。パーツが足りないの。身長を伸ばさないとお姉ちゃんになれないから…
ちなみにパーツ代は5000円。子供料金でね。お兄ちゃん」
「ふーん。じゃあ元に戻すか」僕はスイッチをもとに戻そうとした。
「えー。なんで戻しちゃうの? お兄ちゃん…」
涙目でこっちを見てくる小さいけもの耳ろぼっと。
しかも今はネコミミモード。
なんか悪いことをしているみたいに思えてくる。
「わかった。明日までこのままにしよう…」
「お兄ちゃんだーい好き…」
ぎゅー。抱きついてくるネコミミ妹ろぼっと。
僕は一人っ子なので、妹が出来たみたいだ。まあいいか。
☆☆☆
うーん。うるさい。というかうざい。妹モード。前のほうが静かでよかった気がする。
「ねえ。妹ってみんなこんなのかな?」
僕は大きいけもの耳ろぼっとに聞いた。
「さあ。私はろぼっとですので、聞かれても情報を持っていません。同級生に聞いてはどうでしょう」
「そうだなぁ。じゃあ友達の家に遊びに行ってくるよ… そこで聞いてみよう」
僕は実の妹がいる友達の家に遊びに行った。
☆☆☆
「げーむやろうぜ。ゲーム」友達は僕に言った。
ワールドの中に入って、建築したり、ゾンビと戦ったり、洞窟にもぐって行ったりするゲームをやった。
で。やりながら聞いた。
「ねえ。妹ってうざい。それともいいもの?」
「どうなんだろうな。たしかにうざい時はある。わがままだし… 都合良すぎ。
そうか。お前の所。一人っ子だもんな。でも『けもの耳ろぼっと』がいるだろう。大きいのが…」
「まあ。いるんだけど、最近小さいのも買ったよ…」
「お。そうなのか。金持ちだな…」
「いや。僕が買った。自分でお金を払ったんだ…」
「げっ。なんだよ。それ。お前金持ちだったんだな…」
「いや。すごく安かったから… そして妹モードってのがあって、スイッチを入れたらうざくなった」
僕はゲームをやりながら説明した。
「そうか。わかるぞ…
でも妹のいいところは、たまに素直になってくれることだな。
たいていは下心があるんだけど。おやつがほしかったり、俺の持っているゲームが欲しくて、
「それくれるの」と言ってくるときぐらいだけど…
でも。泣いている時とかは、お兄ちゃんだからなんとかしないと。と思う…」
「ふーん」とってもわかりやすかった。
☆☆☆
「ただいま…」僕は昼になったので、家に帰ってきた。
昼ごはんはチャーハンだった。ちなみに盛り方は、中華の大きいおたまで、
皿に丸く盛ったものだった。本格的だ。それと餃子。
うまかった。きっと小さいけもの耳ろぼっとが作ったんだろう。
「ねえー。お兄ちゃん。頭なでてー」
ネコミミ妹ろぼっとが、すごく甘えてくる。
尻尾もくねくね。
なでやすいように、頭のてっぺんをこっちに見せてくる。
僕は甘えてくる、ネコミミろぼっとの頭をなでてみた。
ごろごろ。
甘えてくる、妹。ネコミミのけもの耳ろぼっとはいい。
僕はボタンを押した。がちゃ。がちゃ。狐耳に入れ替わる。
「ねえ。お兄ちゃん。頭なでて。それと尻尾ももふもふしていいよ…」
おっきい狐耳の小さいけもの耳ろぼっと。僕の膝の上に乗ってくる。
なでなで。なでなで。
そして尻尾。もふもふ。もふもふ。ふかふかの大きい尻尾。とっても立派な尻尾。
もふもふ。なでなで。
「んーん」
もふもふ。なでなで。
もふもふ。なでなで。
もふもふ。なでなで。
もふもふ。なでなで。
「あん」
変な声が聞こえた。
そしてその後。
狐耳の色が変化した。銀色だ。そして尻尾も同じ銀色になった。
ぎんぎつね。だ。
「ふぁーあ」あくびをした。
おいしいお昼ごはんを食べ。ぎんぎつねのけもの耳ろぼっとの頭をなでて。
ほんわかモードになっている。心地が良くて、眠くなってきた。
僕はソファに座ったまま、居眠りをしそうになっている。
「しょうがないですね…」という声がして、タオルケットが僕の体の上にかけられる。
僕は夢を見た。
妹。
妹。
姉。
姉。
姉モード。いいなあ。貯金箱にお金あるし、姉モードを買おう。
僕は夢の中で、姉モードのけもの耳ろぼっとに、甘えている夢。
「んあ…」
僕は目が覚めた。
小さいけもの耳ろぼっとはいつのまにか、起きていて。僕の耳元で
「姉モード。姉モード」と繰り返し言っている。
姉モードか僕はまた聞いてみた。
「ねえ。姉モードはいくらだっけ?」
「前聞かれたときは5000円と言ったけど、間違いだった」
「そうだよね。安いよね…」
「いや。子供料金で2980円ぽっきり。今ならオプションのアップグレードも無料でついてくるの。どう。お兄ちゃん」
「やっぱりなんか安い…買おうかな…」
僕は貯金箱から3000円を取り出した。
「お買い上げ。ありがとうございます。返品してもお金はかえってきません…」
☆☆☆
「じゃあ。さっそく…」
「あーだめだめ。センターに行ってきてパーツを交換してもらわないと。お兄ちゃん」
「うーん。じゃあ行ってきて。お金払ったんだし…」
「もう。しょうがないな。お兄ちゃん」
小さいけもの耳ろぼっとは出て行った。
それと同時に大きいけもの耳ろぼっとは「かいもの行く…」と言って出て行った。ちなみに大きいけもの耳ろぼっとのほうは、ネコミミメイドだった。
☆☆☆
しばらく時間がたったあと。二人は帰ってきた。
小さいけもの耳ろぼっとは身長が伸びていた。
大きいけもの耳ろぼっとは身長が伸びていた。
「なんか二人ともでかくなってない?」
「私は、小さいけもの耳ろぼっとに対抗して身長を伸ばすユニットに入れ替えました。
ちなみに体重は同じです。乙女としてはうれしいです」と大きいけもの耳ろぼっと。
ちなみに身長は167cmと言ってた。
「おにいちゃん。わたしもう子供じゃないんだからねー。出るところはもう出ているんだよー」
と元々は小さいけもの耳ろぼっと。
ちなみに身長は157cmと言ってた。
大体中学3年生の女子ぐらいを想定しているみたい。
「ハッチを開けて姉モードにして、お兄ちゃん」
でっかくなったけもの耳ろぼっと。
妹の口調なので違和感がある。僕よりでっかいし。
スイッチを姉のほうにスライドした。
「どう?」僕はけもの耳ろぼっとに聞いてみた。
「どうって。言っても普通だよ。お兄ちゃん…」
変わってなかった。
「妹のままなんだけど…」
「もう一度。妹に切り替えてから姉モードにしてみて…」
僕はスイッチをずらして入れなおしてみた。
「どうかな…」
うんこ座りになった。
「何がんつけてんだよ。ああん?」
おかしかった。下からにらみかえしてきた。ろぼっと。
「べ。別に…」
ちょっとびくっとしながら言う。
「おい。金渡すからあんぱん買って来い… お釣りはいらねえ。ついでにタバコ買って来い…
この後単車ころがしてくっからよ…」
「だめだよ。買えないよ…」
「買えないのかよ。ちっ。しけてんな… ってなんかおかしいな。どう思うよ。ああん?」
僕は言った「おかしいよ。姉。というより。族のあねさん。だよ…」
「そっか。どうも違うんじゃないかと思った。ちょっとセンターのやつしばいてくるわ」
とそのまま、のそっと立ち上がり出て行ってしまった。
「何なのでしょうね… きっと間違えたんでしょう。たまにあるんですよ。族の姉さんがいいという人が…
だから間違えたんですね。姉モードと、姉御モード」
はあ。まったく…
☆☆☆
「ただいまぁ」元気な色っぽい声の子の声がした。
あ。バニーガールがいる。
「バニーガールですね。センターで見たことがあります」
「それって…」
「センターの人しばいたら、耳ユニットも最新と変えてくれたしー。
衣装もバニーガール。あみあみタイツバージョン。それにバストアップ機能も入れてくれたんだよー
どう。お姉さんに欲情する?」
ウサ耳お姉さんのけもの耳ろぼっとが僕の背後にまわって、急にぎゅっと抱きついてきた。
「うわぁ。何するんだよ… 抱きつくなよ」
「いいじゃない。弟に抱きついても… 減るもんじゃないし… お姉さんのいうとおりにしなさい…」
さらにぎゅっと抱きついてくる。うさ耳ろぼっと。
僕はボタンを押した。
がちゃ。がちゃ。うさ耳がひっこんで、うさ耳が出てきた。
僕は再度ボタンを押した。
がちゃ。がちゃ。うさ耳がひっこんで、うさ耳が出てきた。
僕はまたボタンを押した。
がちゃ。がちゃ。うさ耳がひっこんで、うさ耳が出てきた。
「うさ耳しか出てこないんだけど…」
「バニーガールのときはウサ耳しか出てこないみたいだよ…」
僕は背中のハッチを開けて、姉モードを解除しようとした。
「なーに。人の服をたくしあげようとして、えっち…
ねえ。そんなにあたしの体をさわりたいの?
ちなみに、今のバストサイズは95センチだよ…
たゆんたゆんだよ…
ほら。さわってみる?」ゆさゆさとゆらす。
「うわぁ。あまり見せないでよ…」顔が赤くなる。
僕は後ろにまわりこんで、ハッチを開けて、スイッチを真ん中にした。
がちゃん。がちゃん。音がする。
おっぱいは少ししぼんで小さくなった。身長も少し縮んだ。
バニーガールのけもの耳ろぼっとは服を脱ぎだした。
ランジェリー姿になってから、バックからナース服を取り出して着替えだした。
僕は後ろを向いた。
「何やってるの?」
「姉モードと妹モードの間のモードはナースなの…」
「なんでナースなんだろう… もう着替えた?」
「着替えたわよ…」
ナース服のお姉さんけもの耳ろぼっとが居た。
僕はボタンを押した。
がちゃ。がちゃ。ネコミミになった。ネコミミナース。
僕はボタンを押した。
がちゃ。がちゃ。狐耳になった。狐耳ナース。
僕はボタンを押した。
がちゃ。がちゃ。あらいぐまの耳と尻尾のナース。
僕はボタンを押した。
がちゃ。がちゃ。フェネックの大きい耳と尻尾のナース。
「ちょっと待ってください。なんで4種類の耳が出てくるのですか?
私より高級品になってませんか?」
もとから家にいるけもの耳ろぼっとが言った。
「新しい耳ユニット1つで、2種類の耳が出てくるようになったの…」
「なんてことをしてくれたんでしょう。私より高級品になるなんて聞いてません。
ちょっと私もセンターに行って、担当者をしばいてきます…」
大きいけもの耳ろぼっとは家を出て行った。
「僕はテレビを見るよ」なんか忙しくなりそうだ。2人のろぼっとの抗争に巻き込まれそうだ。