『ユニコーン』〈凶暴な四足一角獣の筈〉
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アロネ草原にやってきた。情報通り、あの四足獣が立ち尽くしていた
◆【VSユニコーン】
満を持して───と言いたいところなものの、実際は震えが止まらなかった。目の前にいるのは、伝説に語られる。いや、それ以上の存在感を放つユニコーンだ。準備なんてしても仕切れないのが実情だ
神々しさすら感じる、その輝かしい姿とは裏腹に、足元には無残な姿の冒険者たちが横たわっていたるのが見えた。彼らの血で染まった地面は、この魔物の恐ろしさを物語っている。傷の深さが離れた位置からでは確認ができないのがなんとも歯痒いものである
来る───『直感』がそう告げた
歩き出した。咄嗟に【石弾】を構え、距離減衰の起こらない『溜め』を維持する
全身に緊張が走る───あの凶暴性、残酷性が動きを見せた。それが今まさに僕に向かって来ようとしている。そして、先に動いたら負ける。そう思わせるだけの緊張が走る
草を踏みつける弱々しい蹄、鋭い角が僕とは違い、明後日の方向を指し、馬と似た造形の瞳はどこか虚だ───それら全てが僕への敵対…?
「?」
◆【千鳥足のユニコーン】
襲い来るはずのユニコーンの姿はそこにはなく───あるのは『まるで酔っ払った』ように、ふらふらと歩み寄ってくる『そいつ』の姿だけだった
その瞳には、殺意は『さ』の字も微塵も感じられなかった。演技か?薄ぼんやりと虚空を見つめ、どこか幼さを残したような表情をしている
そして、信じられないことにその堂々たる巨体が、僕の上にぐったりと倒れ込んできたのだ
「え…?え?」
◆【座り込むしかなかった】
「えぇ…」
眠りこけるユニコーン。膝の上で規則正しい寝息を立て始める───あまりにも唐突で、あまりにも非現実的だ
先ほどまでの極限の緊張感は何処へやら、一瞬にして粉々に砕け散り、代わりに訪れたのは、酷い困惑だけだった
「…」
◆【ユニコーンの角を手に入れた】




