表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/68

第六十七話【最終話】/終章③

“三月二十一日、午前四時、世界は光に包まれる”

佐伯美緒は、自らの身体へ弘法大師、空海の魂を転生させる。

圧倒的な祈りの力、法力を伴って……


千二百年の時を経て、遍照金剛が現世へと降り立つ。


弘法大師『空海』・・・真魚

吉備の鬼神『温羅』・・・みさき

『吉備津神社』宮司の娘・・・伽耶

空海を追う『摩』法少女・・・七瀬


四人の女子高生が織りなす、「因縁生起」を巡る物語――


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


岡山・香川の実在の旧跡・名所を舞台に繰り広げられる、バトルコメディ奇譚。

小旅行気分でお読みください。


弘法大師 生誕一二五〇年 入定一二〇〇年 祈念作品


※この作品はフィクションです。実在の人物・団体、等とは一切関係ありません。

 また、特定の宗教・教義を礼賛するものではありません。


 七瀬は二晩だけ病院へ泊まった。

 精密検査の結果、常人より健康というお墨付きを医者から貰っている。

 黒塗りで乗りつけた七瀬は、自宅であるかのように飄々ひょうひょうと帰ってきた。


「ただいま」


 声を聞いたみさきが玄関へ駆けていき、


「おかえりなさい」


 優しく迎え入れた。

 七瀬は照れくさそうに居間へ入ってくる。


「もう体調はいいの?」

 伽耶が心配そうに声をかけた。


「問題ない」

 そっけなく言うが、顔色は良さそうだ。


 しかし、この話題に触れずにはいられない。


「やっぱり、その眼が目立つなぁ」


「海外のモデルさんみたい」


銀髪碧眼ぎんぱつへきがんの摩法少女が爆誕しちゃいましたね……」

 みさきが笑いを堪え切れず、噴き出す。


「言うな! 私だって気にしてるんだ……」


 七瀬は顔を両手で覆うと、しゃがみこんでしまった。


「さぁさぁ、起きて下さい。今日は急がないといけませんから」


 みさきが七瀬の腕を引っ張る。


「何かあるのか……?」


「約束したじゃないですか。服を買いに行くって」




「もう、約束したままいなくなっちゃいけませんよ……?」




 みさきの瞳は涙でうっすらと濡れていた。


「今日はあなたと真魚の制服を採寸しないとね。入学式に間に合わなくなっちゃうよ」


 みさきが引っ張っている腕とは反対の腕を伽耶が掴み、引き起こす。


「では、行くか」


 立て掛けてあった錫杖を手に取ると、三人を追うように外へ出た。


 暗くうら寒い土間を抜けると、眩しい陽光が身体じゅうを突き刺す。

 春特有の暖かな薫風が頬を撫でた。




(第一部 完)


お読みいただきありがとうございます。

皆様の応援が、執筆の糧です。


もう少し下へスクロールしていただき、

広告バナー下の「☆☆☆☆☆」を押して評価をお願いします。


感想はもちろん、

舞台となる岡山・香川の旧跡・名所のリクエストもお待ちしております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ