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時空の輪廻  作者: EPO
第2章 王国対戦

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第2章 王国対戦 2-23 黒い大型兵装

 突然の関所突破に、対応出来るのはこっちしか居ないので出るしかない。

 ファントムに乗り込み、一気に急上昇しDXとの関所の方へぶっ飛ばす。

 ダークウォーリア自体暗色系の機体だから黒もいるのだとは思うが、Ⅰ機のみというなかなか気合いの入ったプレーヤーのようなので、どれほど強いのか楽しみだ。

 ドローンを先行させ該当する機体を探させる。


 十数分後、そろそろ確認出来てもいいはずだが……

 現在時間が夜間のため機体色のせいで確認しにくくなっているのかまだ発見できない。

 その時一番離れていたドローンから検知したとの信号が入り、そちらにドローン全機とともに急行する。


 前方をホバーリングしながら移動している機体を発見。

 ドローン全機を周辺に配置し、レーザーによるオールレンジ攻撃を敢行。大きなダメージは与えられないが、四方八方からの攻撃で全身にダメージを与えられるはず。

 ……しかし、目的の機体は攻撃が始まった途端一気に急減速し、直後後方でジャンプし回避した。

 なかなかいい動きをする。


 一気に前方上空に回り込み、アサルトライフルの銃撃を浴びせる。

 が、これも後方に下がり回避。

 ヒートソードを引き抜き急降下しつつ敵機に振り下ろすが、これは受け止められた。

 パワーもなかなかある機体のようだ。


 地面に降り立ち敵機と対峙すると黒い機体から声をかけられた……


『久しぶりらしいな、あんた。ガストの町で俺のマンティコアを倒したヤツだよな?』

『……マンティコア……ライオンの身体に羽が生えてたモンスターだっけ?それなら倒した』

『やっぱりそうだよな?一応そのマンティコアの復讐だ。ついでに闇ギルドに戻れなくなったのも含めてだけどな』

『そう言われても……こっちとしては迷惑だったから倒しただけなんだけどな。それで復讐っていうなら受けて立つけど』

『じゃあ、行かせてもらうわ』


 その瞬間一気に距離を詰めつつヒートソードを振り下ろしてきた。

 シールドバインダーで受け止め、こちらも横一閃に切り込む。

 向こうは回避したが、今度はかなり浅く横に傷が付いたのが見えた。


『やっぱりやるなぁ』


 そのままこちらも一気に距離を詰め、シールドバインダーを敵機の胴体に押し当てパイルバンカーを打ち出した。

 偶然なのか読んでいたのか、パイルバンカーは胴体を貫通せず側面をえぐり取った。

 そのまま流れるように脚部にアサルトライフルの銃弾を撃ち込むが、こちらは一気に後方に飛び去り躱されてしまった。


『ふぃーーー、危ねぇ危ねぇ』


 あのくらいのダメージならまだまだ動けるはずだが、普通の大型兵装と比べると反応が良すぎるし硬い気がする……

 まさか、アーマードギア(AG)だったりするのだろうか?

 夜間に黒に近い機体色のためはっきり形状が分からないが、どこかで見たことがあるような気がする……


 少しのためらいがあった隙に黒い機体が突っ込んできた。

 こちらはアサルトライフルを撃ち続けたがひるみもしないため一旦後方に退き、もう一つのシールドバインダーのビームキャノンを撃ち込む。

 ビームキャノンの射程からすればほぼ0距離射撃だが、これも右肩の一部がえぐられる程度で避けた。

 凄まじい回避能力だった。

 それでも突っ込んでくるスピードは落ち、こちらが黒い機体の右側面へ避けながらヒートソードで斬りに行く。

 狙いは胴体ではなく右腕。ビームで右肩がえぐられ動きが悪くなっているはず。

 しかし、これも回避する。機体を左に降って強引に右腕をずらしたが、完全にヒートソードの直撃を避けられなかった。

 盾ごと腕の1/3程に切込みが入っていた。こちらと同じ腕のサイズであれば半分以上は切込みが入ったのだが……


 こちらが最接近したタイミングで黒い機体の左腕に持っていたサブマシンガンが乱射された。

 知っているサブマシンガンならこの機体にはダメージが付かない。それでも一気に加速し後方へ抜け距離を取りつつ、こちらからアサルトライフルをお見舞いする。

 銃弾が襲い来る黒い機体は前方へ一気に加速し、銃弾を置き去りにし走り抜けた。


『いいねぇ、この緊張感。今までにねぇこの高揚感。楽しいねぇ』

『こっちは早く終わってほしいんだけど』


 距離が離れたためにお互い軽口を叩ける状態になった。

 そして、お互いアサルトライフルとサブマシンガンの撃ち合いになった……

 サブマシンガンはファントムにダメージを与えられず、アサルトライフルは黒い機体の装甲に銃弾がめり込んだ。

 かなりのダメージを受け、黒い機体は膝をついた。

 しばしの間、ファントムは攻撃をせず様子を見ていたが……


『なぁ、その機体はアーマードギアなのか?』

『さぁ?知らない奴からもらっただけだからな?お前と戦えるならちょうどいいから使ってる。

 で、何処か知らないところで戦闘訓練を散々やらされてここまでやれるようになった』

『……うーーーーーん……その機体どっかで見たことあるんだけど…………

 あっ、「E.G.G.」で1000位以内に入ってたやつだ』

『このゲームの1000位以内だぁ??』

『いや、別の「E.G.G.」。この機体で本来遊ぶゲームの方』

『違うゲームの機体だったのか。まぁ、いいか。

 で、どうすんだ?』

『こっちも特別何か目的があるわけじゃないんで、どうしたいということもないんだが……』


 とりあえずお互い何をどうしたいということもないので、どうしようかという展望もない。


『その機体をもらったやつの目的は何だ?』

『うーーーーーん、はっきりしないが、この王国対戦を長引かせろってよ』

『よく分からない理由だな』

『だよな』


 これなら現状維持ということで、この黒い機体にお引き取り願って、今後も適当な時に他の国とかの邪魔をしてもらうのが一番だろう。

 目的がはっきりしてからしか動きようがない。


『取引をしようって言うほどの取引じゃないんだが、とりあえず今回と同じようにいろんな国の邪魔をしてくれ。

 で、またこっちと対戦したときに勝ったらその時に持ってる情報を教えてくれ。

 そんなところなんだが、どうだ?』

『そのくらいならいいよ。どうせたいした情報は回ってこないと思うけどな。

 そうだ、今回のおまけなんだけどな、センチュリアの護衛騎士2人とその部下が俺の配下になった。

 今訓練中。そのうち部隊で行動させる予定だ』

『助かる。他の国にもそれとなく情報を回しておく。

 王国対戦を長引かせるならそういう情報を持ってても損はないだろう』

「だな。じゃあ、また来るよ」



#################################################

 キキョウヤグループの商店ににログザイ国王、影さんにも来てもらって、今回の黒い機体について知ったことの話しをする。

 ・黒い機体のプレーヤーはガストの町に居た元闇ギルドの幹部。ナムに多少の恨みがあるようだがしつこくするようなことはない。

 ・黒い機体はファントムと同じAGであるが性能は落ちる機体だった事。

 ・誰だか知らない奴からAGを渡されて王国対戦を長引かせるために、今後も他の国に色々と手を出してくる事。

 ・センチュリアから流れてきたプレーヤーが配下に入って、そのうち大型兵装の部隊単位で他の国に色々と手を出してくる事。

 この情報を各国で共有して、黒い機体が襲来する事を理解しておいてもらうことにした。


 あと、影さんに運営側で裏で何か動いている人について調査を頼んだ。

 なるべく他の人は関わらせず少人数で調査してもらうことにした。

 AGを引き込める上に、部隊単位で大型兵装を準備できるのもそれなりに上位の人物だと思われるので……


次回予告

黒いアーマードギアをナムが倒しはしたが、モニタールームのサポートの方でも問題となっていた。

王国対戦の裏で何かを起こしたい誰だか知らない奴の関与が……

次回 2-24 監視 in モニタールーム10


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