序章 0-9.対グリフォン戦
……後2体……
次を照準に納めてファイヤっと。
2体目は翼の大半が吹き飛び、落下し始めた。
ラスト3体目も……バシュッッッ……後ろ足の方が吹き飛び、高度を落とし始めた。
「ナムさん、すごいっす」
『かなりダメージを負わせたけど、まだ生きてる。
どっちに突っ込む?』
「両方とも墜としてくれないんで?」
『それだと経験値稼げないと思うけど、いいの?』
「嫌です。
それじゃあ、翼のない方で」
『OK、こっちも片付けたら様子を見に行くから』
「手伝ってくれないんで?」
『誰か死にそうになったら手を出すよ、頑張って』
「イエッサー
お前ら行くぞ」
「「「「「おう」」」」」」
高度を落としてきてるグリフォンに注意してスナイパーライフルを片付けつつ、演算ユニットを格闘向けのに交換する。
ヒートソードを準備して落下予想地点へ移動を始めた。
生き物としては下半身がほぼ吹き飛んだような状態で生きている訳ないのだけど、所詮ゲームの世界まだ生きてる。
高度的にはもう手が届きそうなので、加速した上でのジャンプ。
ヒートソードを振り下ろして両断。
終了。
これぐらいなら問題ないな、全然。
でももっと強い敵が現れないとつまんない。
さてもう1体の方はっと。
グリフォンはもう飛べないし、落下のダメージでもう瀕死に近い感じだった。
ディスプくん達だけでも十分でしょ。
グリフォンがゆっくり起き上がり始めたところ……
「ダメージでかそうだけどまだ生きてるから気をつけろよぉ」
「「おう」」
「先制攻撃と防御のバフ、よろしく」
「「OK」」
「ファイヤーボール」×2 「ストーンバレット」×3
グリフォンに火炎弾と岩塊が直撃、それなりの衝撃があったみたいでまた倒れた。
またしばらく起き上がれなさそうだ、これは。
「今のうちに突撃ぃぃぃ」
「「「おう」」」
バタバタと動いているグリフォンにファイター達直接攻撃部隊が突っ込んでった。
翼はないから脚の攻撃に注意しながら、腹部側と背後首の辺りへ攻撃を敢行しようと別れ、腹部側から攻撃が加えられた。
ザクッ ブシュ ブシュ ザクッ ザクッ
腹部側は比較的柔らかいからランスや大型のソードによる刺突は効いただろう。
他の斬撃は体毛に阻まれて今ひとつっぽい。
背後首の辺りへ攻撃も始まった。
「首落とすか、延髄に突きを入れろぉ」
背後だから脚の攻撃はないから比較的やりやすいけど、首を落とすのは難しそう。
ザクッ ブシュ ブシュ ザクッ ザクッ ブシュ ザクッ ザクッ
延髄の方も突っ込まれたらかなり痛いだろうから大暴れしそうだろう。
あっ、大分突っ込んだみたい、大暴れし始めた。
2,3人は運悪く吹っ飛ばされたけど、概ね回避し一旦離れたところに後方からの魔法攻撃の追加が来た。
それでも徐々に弱ってきて10分後くらいには沈黙した………
ディスプくん達直接攻撃部隊も疲れたようで、座り込んだり倒れ込んだりで沈黙した……
『大丈夫?』
「……なんとか……」
こっちは回復魔法みたいなのはないので自前でよろしく。